ビリー・アイリッシュさんが日本時間4月4日に行われた第64回グラミー賞の授賞式で、自身の楽曲「Happier Than Ever」を披露した。
アイリッシュさんがステージ上で着ていたTシャツには、3月25日に亡くなったフー・ファイターズのドラマー、テイラー・ホーキンスさんの顔がプリントされていた。
大歓声の中、Tシャツ掲げる
アイリッシュさんは「Happier Than Ever」で、グラミー賞の「年間最優秀レコード賞」「年間最優秀楽曲賞」など計7部門にノミネートされていた。
パフォーマンスでは、兄でプロデューサーでもあるフィニアス・オコネルさんと共にステージに立った。アイリッシュさんはレッドカーペットでは全身黒のドレスを身に纏っていたが、ステージでは一変してTシャツ姿に。前にはホーキンスさんの顔が、後ろには名前がプリントされていた。
ホーキンスさんは、今回のグラミー賞にもノミネートされ全3部門で受賞した人気ロックバンド、フー・ファイターズのドラマーで、3月25日に亡くなった。死因は確認されていないが、コロンビア検察局は翌日に、体内からマリファナや抗うつ剤などの痕跡が見つかったと発表した。
突然の死去を受け、フー・ファイターズのメンバーは、「彼の音楽精神と場の空気を明るくする笑い声は、私たちの中で永遠に生き続けます」などとつづった追悼文を発表した。予定していたツアーは中止となり、グラミー賞にも参加する予定だったがキャンセルとなった。
アイリッシュさんの情熱的なパフォーマンスが終わると、会場からは大きな歓声が上がった。アイリッシュさんはそれに応えるように、カメラに向かってTシャツを誇らしげに掲げた。ホーキンスさんに敬意を示したアイリッシュさんのパフォーマンスは、ネット上でも反響を呼んでいる。
グラミー賞では、フー・ファイターズの楽曲「My Hero」にあわせ、ホーキンスさんの映像や写真、音楽などを紹介し、追悼する一幕もあった。
アイリッシュさんは、3月28日に行われたアカデミー賞にも参加しており、ホーキンスさんの死去についてコメントを求められると、「私たちがステージに上がる直前に知りました。私たちは本当に本当に引き裂かれる思いだった。とても痛ましいことです」とその死を悼んだ。
兄のオコネルさんは、ホーキンスさんと初めて会う何年も前からファンだったと明かし、「彼が誰よりも優しくクールで、おおらかな人であることは明らかだった。深い感動を与えてくれる人でした」などとコメントしていた。