サッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカムさんは、7160万人ものフォロワーを持つ自身のインスタグラムアカウントを、ウクライナ・ハリコフで妊産婦のケアなどにあたっている医師に委ねたと発表した。
ロシア軍の侵攻を受けながら、生まれたての赤ちゃんをケアする医師や母親たちの姿などが多く投稿されている。
■侵攻後に生まれた子どもの姿も
「今日はハリコフにある地域の周産期センターのトップで、母親たちの出産を助けているイリーナに、私のソーシャル・チャンネルを委ねます」。
サッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカムさんは、フォロワ−7160万人を誇るインスタグラムのアカウントでそう宣言した。
イリーナさんは小児麻酔科医。16の写真や動画をベッカムさんのアカウントの「ストーリー」欄に投稿している。最初の動画では、自己紹介をしたあとに「今日は私たちが戦時下でどのように働いているかをお見せします」と話している。
続いて、侵攻が始まった初日に妊婦や出産後の母親たちが避難したという地下室の様子を紹介した。天井が低くやや薄暗い部屋に、簡素なベッドが置かれていることが確認できる。
そのほか、集中治療室の赤ちゃんは設備の関係で避難させられないことや、イリーナさんたちは毎日24時間体制で働いていることなどを伝え、「私たちはおそらく命懸けですが、そのことは全く考えていません。自分たちの仕事を愛しています」と決意を綴っている。
また、侵攻2日目に生まれた赤ちゃんと母親の写真も投稿し、「呼吸に問題がありましたが、今は良くなりました。しかし彼らの家は破壊され、戻ることはできません」と過酷な現状を記している。
その上でイリーナさんは、ユニセフ(国連児童基金)を通じた寄付を呼びかけている。
ベッカムさんは2005年にユニセフの親善大使に就任した。これまでにも子供たちの命の保護に役立てるとする基金を設立するなどしてきた。今回も「イリーナや医療従事者たちの素晴らしい仕事についてより深く知るために、ストーリーの動画を見てください。できる限りの寄付をしてください」と呼びかけている。