「ウクライナカラー」の鞄を京都の老舗が製作。「売り上げはキエフへ全額寄付」2日で完売

大きな反響に、担当者は「多くの人が『自分にできることはないか』と思っていると感じることができ、嬉しく思いました」と話しています。
LordHenriVoton via Getty Images

京都市東山区の老舗かばんメーカー「一澤信三郎帆布」が、ウクライナの国旗をモチーフにしたかばんを製作しました。

京都市の姉妹都市であるウクライナの首都キエフに売上金の全額を寄付すると発表したところ、平和への思いに共感が広がり、わずか2日間で完売したといいます。

担当者は「何か大きなことができるわけではないかもしれませんが、平和への願いが少しでも広がっていけば嬉しいです」と話します。

◆かばんを通し、思いをはせてほしい

「一澤信三郎帆布」の担当者によると、ウクライナカラーのかばんの製作は、ロシアの侵攻を受け、何かできることをしたいと思ったのがきっかけ。

「ウクライナカラーのかばんを使っている人や、それを街で見かけた人に、ウクライナに思いをはせてもらえれば」と考え、空色(薄い水色)と菜の花色(濃い黄色)の布を組み合わせ、2週間かけて手作りで50個を用意したといいます。

18日に店頭販売を始め、19日にインスタグラムで

「今ウクライナで起こっていることに、私たちができること。

ウクライナの人々に想いを馳せながら、ウクライナの国旗をモチーフにしたかばんを製作しました。一日も早く事態が収束し、平和な日常を取り戻せるよう、心よりお祈りしています。

このかばんの売上金すべてを、キエフ市の姉妹都市である京都市を通じて、ウクライナの人々に寄付します」とのコメントとともに、かばんの画像を投稿しました。 

「素敵な企画」「青と黄色でかわいい」といった反響が続々。

インターネット販売などはしていませんでしたが、20日までに50個が完売しました。遠方の友人や家族に頼まれて買いに来る人の姿もあったといいます。

担当者は「大きな反響があり、多くの人が『自分にできることはないか』と思っていらっしゃると感じることができ、嬉しく思いました」と話します。

また再販の予定などの問い合わせも相次いでいるといい、担当者は「まだ具体的な再販の予定はありません。ですが、今回のかばんと同じ形かは未定であるものの、かばん屋の私たちだからこそできる形で、これからも何かしていきたいと思っています」と話しています。

注目記事