「ツーブロック禁止」「下着の色を指定」といった5つの校則について、全ての東京都立学校(196校)が2022年度から廃止することを決めた。
東京都教育委員会が3月10日の都議会定例会で報告した。
5つの項目は?
4月から全ての都立学校で廃止となる校則は、以下の5項目。
・地毛を一律に黒色に染色
・「ツーブロック」を禁止する指導
・登校しての謹慎(別室指導)ではなく、自宅謹慎を行う指導
・下着の色の指定に関する指導
・「高校生らしい」など、表現があいまいで誤解を招く指導
都教委は2021年4月、生徒や保護者、教員での話し合いなどを通じ、各校で校則を点検するよう都立学校に求める通知を出していた。
都教委が6項目の校則の有無に関して取りまとめたところ、以下の結果になった。(全都立学校196校、全日制・定時制など計240課程)
「地毛を一律に黒色に染色」(7課程)
「頭髪に関する届出(任意)の提出」(55課程)
「ツーブロックを禁止する指導」(24課程)
「登校しての謹慎(別室指導)ではなく、自宅謹慎を行う指導」(22課程)
「下着の色の指定に関する指導」(13課程)
「『高校生らしい』など、表現があいまいで誤解を招く指導」(95課程)
これらの項目を含めた校則の点検を各校で進めたところ、6項目のうち「頭髪に関する届出(任意)の提出」を除く5項目が全ての都立学校で廃止されることが決まった。
一方、「頭髪に関する届出(任意)の提出」の規定については、一部の生徒や保護者から維持するよう求める声が上がったことから20課程で残ることになったという。
学校のサイトで校則公開へ
一部の都立学校はすでに学校のサイトに校則を掲載しており、4月までに全ての都立学校が公開する。
都教委によると、校則の見直しは以前から呼びかけているが、2022年度から高校の学習指導要領が改訂されることなどに合わせて改めて点検を求めたと説明する。
理不尽な校則や指導をめぐっては、見直しの動きが各地で進む一方で、「ポニーテール禁止」など合理性のないルールが表面化し議論を呼ぶなど、依然として全国的な課題となっている。
ハフポスト日本版の調査(2021年6月時点)では、校則で下着や肌着の色・柄を規定している区立中学校が、東京23区の全376校中158校(42%)に上ることが分かっている。
(國崎万智@machiruda0702/ハフポスト日本版)