「まるでゴジラ映画じゃん」「このような柔軟な遊び心が我が市にもあるといいのだけど」「なにこれ センスいいじゃん!」
北海道鷹栖町(たかすちょう)議会のポスターが、Twitter上で話題になっています。
ポスターに出ているのは、現在の町議員たちといいます。
「凄絶!新年度予算を巡る一大攻防戦!」など、キャッチコピーも本格的。
どこか懐かしい、昭和風なビジュアルに、「センスwww興味なくても見ちゃうじゃないかwww」「これほど令和の四文字に違和感を覚えるイラストはない」「本当にこういう映画があるのかと思った。記憶にございません的な」といったコメントが相次いでいます。
ゴジラのポスターに似ているとの声も。ゴジラシリーズは何作もあるのですが、今回は「ゴジラ対ヘドラ」と比べてみました。
まず、こちらが鷹栖町議会のポスター。
比べてみると、どこか似た空気を感じます…!
鷹栖町議会事務局によると、過去には少年ジャンプ風のものも作っていたそうです。
「質問王に俺はなる!」とのキャッチコピーも。うん、どこかで聞いたことがあるような…。
こちらが、ワンピースが表紙のジャンプです。
さらには、週刊誌の中吊り広告風のものまで。
◆町議員選挙、3期連続無投票がきっかけ
ハフポスト日本版は、鷹栖町議会事務局に、ゴジラ風ポスターができるまでの経緯を聞きました。
ーーインパクトのある議会チラシの取り組みは、いつから始めましたか。きっかけも教えてください。
2019年からやっています。
きっかけは、2019年の町議会議員選挙が3期連続無投票(定数も立候補者数も12人)になったことです。
民主主義の観点からも、無投票が続くのはまずいと考え、町民に議会に関心を持ってもらいたいと考えました。もともと、それまでは一般的な形の傍聴案内チラシを議会事務局の職員が作っていましたが、片山兵衛議員を中心に、議員が自ら作る方向に固まりました。
2019年秋以降、新型コロナウイルス感染防止の観点から、議会傍聴を避けた方が良いと判断した時期を除き、こういったインパクトのあるチラシを作っていただいています。
ーーこちらのチラシは、町民に配っているのですか。
通常であれば、町内の新聞を取っている人に折込チラシとして配っています。
今回はまん防が適用されている関係で配っていませんが、町のホームページなどで画像を公開しています。
ーー1回あたり、予算はどれくらいですか。
ポスターの制作は片山議員がされているため、ポスターを配る時でも、折込や印刷の料金のみです。鷹栖町は人口減が進んでいまして、新聞折込のチラシを作った時も、予算は1万円いかないくらいでした。
ーーポスター制作後、議会の傍聴者は増えましたか。
1番多かった時は、前年度の同時期に比べて2倍の傍聴者が来てくださったことがあり、効果を感じています。その時は休日議会だということもあり、高齢者だけでなく、30〜50代の方も来ていました。
一方、現在議会中なのですが、今回はコロナ禍の影響でチラシを配っていないため、1人しか来ていません。Twitterやインターネット上では盛り上がっていますが、町内の政治への無関心の根本的な改善には、まだまだ課題が多いと考えています。
ーーツイッター上で反響が広がっていることについて、感想を教えてください。
このチラシを見て、鷹栖町に関心を持ってもらえることをとても嬉しく思っています。
これからも議会活性化の取り組みとして、町内では議会に、町外には鷹栖町に興味を持っていただけるよう努力していきたいです。
ーーせっかくなので、鷹栖町の魅力について教えてください。
鷹栖町の魅力は農業が盛んなまちで、景色がとてもきれいです。町で作られるお米はすごく美味しいと評判です。
また、名物であるトマトジュース「オオカミの桃」はとてもおすすめです。甘味が強く、無添加なため体にも良いです。コロナ禍でなかなか出かけにくいご時世ですが、一度飲んでもらえれば。