ロシア政府が3月7日、ロシアへの制裁措置を行う「非友好的な国と地域」を明記したリストを公表したと国営タス通信などが報じた。
リストには日本も含まれているが、他にどの国と地域が入ったのか。
「非友好国リスト」に示された国は?
タス通信によれば、リストに示されたのはロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まった後にロシアに対し制裁を課したか、または制裁に加わった国と地域となっている。
リストに入った国は次の通りだ。合わせて48の国と地域が対象となった。
アメリカ、カナダ、※EU全加盟国、イギリス、ウクライナ、モンテネグロ、スイス、アルバニア、アンドラ、アイスランド、リヒテンシュタイン、モナコ、ノルウェー、サンマリノ、北マケドニア、日本、韓国、オーストラリア、ミクロネシア、ニュージーランド、シンガポール、台湾
(※アイルランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ(EU加盟時は西ドイツ)、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルクの27カ国)
非友好国リストはプーチン大統領が5日に署名した大統領令に基づくもので、ロシアの債務者が「非友好国リスト」の債権者にドルなどの外貨ではなくルーブルで相当額を支払えば、債務を履行したとみなすとしている。
指定された日本の反応は?
松野博一官房長官は8日の閣議後の記者会見で、ロシアの対応について「ロシアが日本を非友好国とし、日本の国民や企業に不利益が及ぶ可能性のある措置を公表したことは遺憾であり、抗議をしました」とコメントした。
3月7日に外交ルートを通じて、日本国民や企業の正当な利益が損なわれないようロシア側に求めたという。今後の影響については「現在、内容の詳細を精査しており、現時点で影響について述べることは差し控えたい」と明言を避けた。
また、NHKの報道によると、萩生田光一経済産業大臣は「ロシアと取り引きをしている企業の皆さんに不利益が生じないような、セーフティーネットというものを静かに準備させて頂いている」と述べ、今後の対応について説明した。