発想が天才的すぎる。トトロやネコバスが動き「風のとおり道」が演奏される映像、どうやって作ったの?

「無限『風のとおり道』演奏装置」がTwitterで話題。木の実やまっくろくろすけが落下する音やネコバスが電線を走る音で、音楽が奏でられています。
『となりのトトロ』のワンシーン
『となりのトトロ』のワンシーン
スタジオジブリの公式サイトより

傘をさしたトトロ。

電線を走るネコバス。

天井から落ちる、まっくろくろすけ。

そして、耳馴染みのある優しいメロディーー。

スタジオジブリのアニメ『となりのトトロ』の世界を舞台に、人気キャラクターたちの動きにあわせて音が鳴り、劇中歌の「風のとおり道」が再現される映像作品「無限『風のとおり道』演奏装置」がTwitterで話題になっています。

いったい、どのように作られたものなのでしょうか?

作者のいちかわさん(@revirytic)に聞きました。

木の実が落ち、ネコバスが走り…

無限「風のとおり道」演奏装置を作りました。#Blender3d #ジブリ pic.twitter.com/Nxi4XkLh8g

— いちかわ (@revirytic) March 5, 2022

いちかわさんによると、映像はすべてCGで作ったもの。「風のとおり道」も自身でアレンジし、演奏しているといいます。

映像を見ると、木の実が落下したりネコバスが走ったりするのにあわせて音が鳴っているように見えますが、実際は、あとから映像に合わせて音を合成。木琴や鉄琴などの音楽はDTM(デスクトップミュージック)で作り、環境音や雑音は、自宅で録音したといいます。

「CGの動きによって音が鳴っているように見えるようにするため、微調整を繰り返しました。きっちり映像と音が合った瞬間はとても楽しいです」

トトロをモチーフに選んだ理由について、いちかわさんは、「全体的に『おもちゃ感』を出したかったので、かわいらしい作風で、かつみんなが知っているようなタイトルと考えた」と話します。

中盤のまっくろくろすけが降ってくるシーンでは、落下場所が鍵盤の形になっており、細部まで創意工夫が凝らされています。映像の最後と冒頭が繋がるように作られているため、何度もループして楽しむこともできます。

もともと、いちかわさんは楽器の演奏とCG作りが趣味だったそう。YouTubeでは、マンドロンチェロの「弾いてみた」動画などを配信しています。

これまでも、演奏に合わせてCGの映像を付ける作品を作ってきたいちかわさん。TikTokで見た、海外のCGクリエイターに影響を受け、無限ループする音楽映像を作ってみようと思い生まれたのが、「無限『風のとおり道』演奏装置」でした。

サツキ役の声優も「これ凄すぎっ‼️びっくり‼️」

この動画は瞬く間にTwitterで拡散され、30万近い「いいね」が寄せられました(3月6日午後5時時点)。その豊かな発想力に、「これは天才すぎる」「ずっと見ていられる」「癒される」などと驚きが広がっています。

主人公のサツキ役の声優を務めた日髙のり子さんも、Twitterで「これ凄すぎっ‼️びっくり‼️」と称賛の言葉を送りました。

これ凄すぎっ‼️びっくり‼️😳#となりのトトロ https://t.co/cViCq8DZ6k

— 日髙のり子 (Noriko Hidaka) (@nonko_hidaka531) March 6, 2022

多くの反響が寄せられていることについて、いちかわさんは「思っていた以上でびっくりしている」とした上で、「自分でも気に入っている動画なのでいろいろな人に見てもらえてとてもうれしいです」と語りました。 

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