ウクライナに軍事侵攻を進めているロシア。2000人以上のウクライナ市民が犠牲になったとも報じられている。
こうした中、在南アフリカのロシア大使館が「ウクライナでナチズムと戦っている」などと主張するツイートを投稿したところ、同じく在南アフリカのドイツ大使館が痛烈な返しをした。
「黙ってはいられません」
ロシア大使館は3月5日、「個人・団体を問わず、南アフリカの人々から多くの連帯の手紙が届いています。皆さんの支援に感謝します。80年前と同じように、ロシアがウクライナでナチズムと戦っている今日、私たちを支持してくださることをうれしく思います」とツイートした。
ナチス・ドイツとウクライナを直接的に重ねた表現に対し、在南アフリカのドイツ大使館が反応。ロシア大使館のツイートにリプライする形で「申し訳ないが、私たちはこの件に関して黙ってはいられません」とつづり、こう続けた。
「ロシアがウクライナでやっているのは、自分たちの利益のために罪なき子どもや女性、男性たちを虐殺すること。それは間違いなく『ナチズムと戦う』ことではない。こんなことに騙される人は恥を知りなさい。(悲しいことだが、私たちはナチズムの専門家みたいなものです)」
ロシア側は、ウクライナのゼレンスキー政権をナチス・ドイツになぞらえて、自らの軍事侵攻を正当化する主張を繰り返している。
プーチン大統領は2月24日、軍事作戦開始を宣言したテレビ演説で、ウクライナの「非武装化」と「非ナチ化」を図ると表明した。
欧米と同じく対ロシア制裁に参加した日本に対し、在日ロシア大使館は28日、「日本は100年も経たぬ間に二度もナチス政権を支持する挙に出ました。かつてはヒトラー政権を、そして今回はウクライナ政権を支持したのです」などとTwitterに投稿。これに対し、林芳正外相は「ロシア側の主張はまったく根拠がなく、受け入れられない」と反論した。