「石油やガスの使用を少しでも減らす努力を」ーー。
岸田文雄首相が3月3日、高騰するエネルギー価格を背景に、国民にエネルギー利用を控えるよう呼びかけた。同日夜に開いた記者会見で語った。
岸田氏はまず、「ロシアによるウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みであり、欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為」として改めてロシアを非難。ウクライナへの連帯を強調し、ウクライナからの避難民の日本への受け入れを進める考えを示した。
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一方、今回の事態を受けて急騰している原油価格について言及。原油先物価格は3日朝の時点で1バレル110ドルまで急騰しており、「国民生活や企業活動への悪影響を最小化する観点から緊急対策を取りまとめる」と表明した。
詳細は4日に公表するとしたが、岸田氏が示した対策は次の通り。
・現在1リットルあたり5円を上限として補助金を支給している「激変緩和措置」について、支給上限を最大25円に拡充
・漁業や施設園芸に対する重油価格高騰分の補填を拡充
・タクシー事業者に対する、LPガス価格高騰分の補填
・地方自治体を通じた、灯油購入支援や暖房費支援など
・原油価格上昇の影響を受けている中小企業の資金繰りのため、全国1000ヶ所に融資の特別相談窓口を設け、低利融資による支援
岸田氏は「私達はロシアのウクライナ侵略という極めて深刻な事態に直面をしています」とした上で、国民にこう呼びかけた。
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「エネルギー価格高騰による我が国経済への悪影響を少しでも減らすべく、これまで以上の省エネに取り組み、石油やガスの使用を少しでも減らす努力をしていただくことが大切です。国民の皆さん、お一人お一人のご理解とご協力をよろしくお願いいたします」