ウクライナで撮影された1本の映画が、3月下旬から順次、日本の3つの映画館で緊急上映される。
映画の公式Twitterは理由について「先日から続く情勢を受け」などとツイートしている。
今こそ観たい映画『ひまわり』とは
上映が決まったのは、1970年に公開された映画『ひまわり』。第2次世界大戦をきっかけに引き裂かれた男と女の悲しい愛を描いた物語で、共にイタリアを代表する俳優のソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演した。
カンヌ映画祭のパルムドールやアカデミー賞の外国語映画賞など数々の賞に輝いたヴィットリオ・デ・シーカ監督が手がけた作品だ。
オードリー・ヘップバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』の劇中歌「ムーン・リバー」で第34回アカデミー主題歌賞と歌曲賞を受賞したヘンリー・マンシーニによる楽曲にもファンが多く、日本でも1970年に初公開された。
俳優の夏木マリさんは「何時も愛と事実と平和を教えられる」と公式サイトにコメントを寄せている。
ハイライトのひまわり畑、撮影地はウクライナ
作品に登場する広大なひまわり畑は、ウクライナの首都キエフ(キーフ)から南へ500キロほど離れたへルソン州で撮影されたという。
在ウクライナ日本国大使館の説明によると、7月下旬頃に郊外に行けば、このひまわり畑を見ることができるという。
ヘルソン州は、州内のゲニチェスクという都市がロシア軍に掌握されたと、共同通信が2月25日に報じている。
同作(50周年HDレストア版)が上映される映画館と期間は、以下の通り。
大阪府 シアターセブン 3月19日から25日
新潟県 高田世界館 3月28日から4月8日
神奈川県 横浜シネマリン 4月16日から22日
作品のタイトルにもなっている向日葵はウクライナの国花だ。ロシアによる侵攻が続く今、ひまわりを捧げて抗議する人の姿が世界各地で見られている。