2月10日の男子フィギュアスケートのフリーで、羽生結弦選手がクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑む。
成功した選手はおろか、これまでに大会で挑んだ選手もわずかしかいない。
一方、練習用のハーネス装着、補助用付きという条件ではあるが、過去に成功・挑んだ選手たちがいる。
4回転半ジャンプの世界はどんなものか。一部の選手たちのチャレンジの様子を紹介する。
まずは、この北京オリンピックにも出場しているカナダのキーガン・メッシング選手。Instagramに2018年6月28日、クワッドアクセルの練習風景を投稿した。
動画は2つあり、どちらもジャンプ練習用のハーネスを装着した状態で挑戦。補助役に吊り上げられながら跳び、見事に回りきって着氷している。
「新しいブーツで、初めてクアッドアクセルをした」などとつづっている。
メッシング選手は2018年当時、インサイドスケーティングの取材に思いをこう語っていた。
「私とコーチは、クアッドアクセルに取り組み始めるというアイデアの周りをめぐっている。とても、とても長い間夢見ていたことなんだ。まだ誰も成し遂げたことがないと分かったら、一番になりたいと思ったんだ」
続いて、2013年全米選手権の優勝者のマックス・アーロンさん。現役時代の2016年10月、コーチのトム・ザカライセック氏がアーロンさんの練習風景をTwitterに投稿している。
こちらもハーネス装着と補助付きで、アロンさんがクワッドアクセルに挑戦。着氷でバランスを崩しているが、跳び切ったように見える。ザカライセック氏は、「クワッドアクセルが可能だと思ったらリツイート」と呼びかけた。
さらに2015年。平昌オリンピックフランス代表のシャフィク・ベセギエさんも、練習動画とともに「クアッドアクセルに挑戦」とInstagramに投稿。ハーネス装着と補助付きで挑戦したが、着氷に失敗して手をついた。
この他にも、アメリカのネイサン・チェン選手が練習で試したことがあるとYahoo!sportsが伝えている。
2022年全米選手権の銀メダルのイリア・マリニン選手や、北京オリンピックのイタリア代表ダニエル・グラスル選手も、挑戦しているという。
公式の大会では、羽生選手が2021年全日本選手権で、アルトゥール・ドミトリエフ選手が2018年GPロシア杯と2022年全米選手権でそれぞれ挑戦している。