中国の元最高指導部メンバーに性的関係を強要されたと告発したあと、一時、行方不明が懸念されたテニス選手の彭帥(ほう・すい)さんが、現役引退を表明した。フランス紙「レキップ」を引用する形で各国のメディアが伝えている。
報道によると、彭帥さんは2月5日にIOC・国際オリンピック委員会のバッハ会長と夕食を共にした。「良い意見交換ができた」と話したという。また、競技から引退する意向も明らかにした。
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バッハ会長からは、今後、試合に出場するかなどを問われたという。
IOCは7日、面会したことを公表した。
2021年11月に自らがSNS・ウェイボーで告発した性的関係の強要と、行方不明の懸念についても改めて否定した。彭帥さんは昨年12月にも、シンガポールメディアに「性的暴行に遭ったなどと言ったことも書いたこともありません」と話している。
彭帥さんは2021年11月、ウェイボーで、中国共産党元最高指導部メンバー・張高麗氏と不倫関係にあった上、性的関係を迫られたなどと告発した。告発文はすぐにネットから削除され、彭さんの行方について懸念の声が上がっていた。
WTA(女子テニス協会)や国際人権団体は、彭帥さんの状況について「検閲のない完全で透明な調査」を求めている。