映画『スター・ウォーズ』に登場する帝国軍の最終兵器デス・スター。
それによく似た実在する衛星に“隠れた海”がある可能性が、最新の研究で分かったとして注目を集めている。
NASA(アメリカ航空宇宙局)がかねてより「もう一つのデス・スター?」と紹介していた衛星。いったい、どんな星なのか。
「デス・スターのように見えます」と話題
この度の最新の発見は、学術誌「イカロス」に掲載された。
隠れた海の存在の可能性があるとされたのは土星の衛星のうち、最も内側に位置する『ミマス』という星で、NASAによると、ミマスは1789年9月17日にイギリスの天文学者、ウィリアム・ハーシェル氏によって発見された。
ミマスの最も際立った特徴について、NASAは「月の発見者にちなんでハーシェルと名付けられた巨大な衝突クレーター」と紹介。「『スター・ウォーズ』のデス・スターのように見えます」と名作を引き合いに出して説明している。
ミマスの画像を見ると、無数のクレーターが存在し、表面には大きなクレーターも確認することができる。
初代デス・スターと見比べてみると...
ちなみに、『スター・ウォーズ』に登場する初代デス・スターは月ほどの大きさもある宇宙ステーションで、惑星ひとつを丸ごとを破壊するパワーを有していた。
ミマスとデス・スターを比較すると、形などは確かに似ている。SNSでは「似ている」「完全にそれじゃん」「実在したのか」など映画ファンからもコメントが寄せられた。
熱狂的なファンも多い『スター・ウォーズ』シリーズ。ダース・ベイダーを中心とする帝国軍の象徴ともされたデス・スターに似た衛星に関するニュースは注目を集めた。
NASAのカッシーニ探査機は、2004年から2017年にかけて土星を調査した際、ミマスの観測を行っていたという。
論文ではミマスに存在する可能性がある海について、「他の海洋衛星で観察されたものに匹敵する地質学的活動がないことを考えると、ミマス内の海洋は驚くべきものであり、したがって海洋世界の普及と識別に重要な意味を持っています」と言及されている。
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【訂正:2022/1/26 15時45分】
こちらの記事で一部、「衛星」と表記すべきところを「惑星」と誤って表記しておりました。お詫びして訂正いたします。