「オリックス・ブレーブス」まさかの復活に野球ファン困惑。誤表記の神戸市交通局「水を差して申し訳ない」

「1991年にタイムスリップしてしまう」「筋金入りの阪急ファンとお見受けした」などと話題を呼んでいた。

神戸市交通局のまさかの誤表記に野球ファンが驚いた。

両者譲らぬ戦いぶりに「名勝負」の呼び声高い、2021年のプロ野球・日本シリーズ。25日の第5戦は、後がないオリックス・バファローズが終盤の競り合いを制し、戦いの場はほっともっとフィールド神戸(神戸市)に移されることになった。

これに合わせて、神戸市交通局は市営地下鉄の増発を発表。しかし肝心のチーム名が懐かしき「オリックスブレーブス」となっていた。

公式サイトのブレーブス表記。現在は修正済み。
公式サイトのブレーブス表記。現在は修正済み。
神戸市交通局公式サイトより

■日本シリーズ3連覇の強豪

セ・リーグ覇者の東京ヤクルトスワローズとパ・リーグ優勝チームのオリックス・バファローズ。両者ともに前年最下位からの頂点を狙うという異色のシリーズは、第5戦を終えてヤクルト3勝、オリックス2勝と激しく競り合っている。

第6戦と7戦は、オリックスのかつての本拠地であるほっともっとフィールド神戸で開催される。これに合わせて神戸市交通局は市営地下鉄の増発を発表したのだが...。

「オリックスブレーブスVS東京ヤクルトスワローズ」とチーム名を誤って表記してしまったのだ。

ちなみに「ブレーブス」は過去、実際に存在したチーム名だ。1947年に阪急が所有する球団が「阪急ブレーブス」に改称。上田利治監督の元、福本豊選手や山田久志投手らの活躍で1975年から77年まで日本シリーズ3連覇を達成した。

球団譲渡が決まり、阪急ブレーブスとしての最後の試合を終え、手を振ってファンに別れのあいさつをする阪急の上田利治監督(手前)=兵庫・西宮球場(1988年)
球団譲渡が決まり、阪急ブレーブスとしての最後の試合を終え、手を振ってファンに別れのあいさつをする阪急の上田利治監督(手前)=兵庫・西宮球場(1988年)
時事通信社

その後1988年に親会社の変更に伴いチーム名は「オリックス・ブレーブス」に。1991年には「オリックス・ブルーウェーブ」となり、ブレーブスという名称の歴史はここで幕を閉じる。

そのオリックスは2005年に大阪近鉄バファローズと統合し、今の「オリックス・バファローズ」となっている。

市交通局の公式サイトでは、その後球団名を修正。しかしそれも「オリックスバッファローズ」と僅かに違う。正しくは「バファローズ」で、小さな「ッ」がない。オリックスファンがよく遭遇する「あるある」なミスだ。

今回の誤表記はTwitter上で「1991年にタイムスリップしてしまう」「筋金入りの阪急ファンとお見受けした」などと話題を呼んでいた。

■「特別な意図はない」

市交通局によると、球団名の表記は26日朝9時ごろには修正された。市民から間違いを指摘する連絡が複数寄せられたという。 

市交通局の担当者はハフポスト日本版の取材に対し、原因について「担当者の打ち間違いと、正式名称の確認が不足していた」と明かした。その上で「日本シリーズが盛り上がっているところに誤表記があり、水を差してしまい申し訳ない。今後は同様のミスがないように確認を徹底していく」とコメントした。

また、今回の誤表記について市民から「特別な意図があったのではないか」という問い合わせもあったが「特に意図したものではない」と話した。

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