昨日10日(水)気象庁はラニーニャ現象が発生しているとみられると発表しました。冬の間は続く予想で、冬にラニーニャ現象となるのは2シーズン連続です。
ラニーニャの冬は寒い傾向
2001年以降で冬期にラニーニャ現象が発生していたケースはこれまでに5回あり、今回で6回目となります。その際の冬(12~2月)の平均気温を見ていくと、各地域とも5回のうち4回は平年よりも低い気温でした。
特に2005~06年の冬と、2017~18年の冬は全国的に大きく平年を下回る厳しい寒さ。2017~18年の西日本の平均気温は平年に比べて1.5℃も低く、32年ぶりとなる記録的な寒さになっています。
4年前は厳しい寒さと大雪
4年前は今年と同じように秋にラニーニャ現象が発生し、翌年の春にかけて継続しました。日本付近では偏西風が南に蛇行して12月から寒気が断続的に流れ込み、早々に大雪になった所もあります。
1月は一時的に冬型が弱まって日本付近を低気圧が通過し、太平洋側でも大雪に見舞われました。東京都心でも20cm以上の積雪を観測しています。気温も低く1月下旬は関東の一部で観測開始以来、最も低い気温を記録しました。
2月は冬型が強まった影響で日本海側の広い範囲で大雪になり、福井県福井市では積雪147cmと37年ぶりの多さとなっています。
この冬は西日本で寒く、雪が多い予報
冬の寒さの要因はラニーニャ現象だけではなく、北極の寒気の強さなども関連します。それらを含めたこの冬の長期予報では、西日本や沖縄で気温が平年並みか平年よりも低く、日本海側の雪が多い予想となっています。
東日本、北日本は平年並みの見込みで、全国的に見ると冬らしい冬になる可能性が高いとみられます。
冬の期間の中でも寒気の南下しやすいタイミングでは、厳しい寒さや大雪となるおそれがあります。11月に入っても気温の高い日が多く、冬への歩みはまだゆっくりですが、寒さや雪に対する備えは早めに進めておくのが良さそうです。
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