三菱鉛筆(本社・東京都品川区)は11月2日、紙でつくられたインクの収容管を使ったリフィル(詰め替え)の開発に成功したと発表した。
同社によると、ボールペンの“紙製”リフィルは世界で初めてだという。
この紙製リフィルは、3層の独自の開発紙などで構成されており、全4層構造。
テストを重ね、インクが長期間リフィルの中にあってもインク漏れや巻き形状のほつれなどが発生せず、形状を維持することが可能な構造を実現したという。
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従来のリフィルと比べ、使用するプラスチックを約88%削減したほか、インク量も約1.6倍となったことで従来品より長期間使うことができるという。
同社広報によると、現時点では商品化は決まっていないが、「これから完成度を高めつつ、2022年以降の発売を目標としている」という。
その上で、「SDGsの達成に向けて企業も対応を求められている。使い捨てプラスチックを規制する動きも強まる中で、紙製リフィルはプラスチック排出量を削減する可能性を持つ1つの提案だと考えている」と語った。