シャープのTwitterアカウントの運営者、シャープさん(@SHARP_JP)が10月28日に公開した「世界の解像度」と題するエッセーが話題になっている。
エッセーは「享受する側から作る側にまわると、世界の解像度が上がる」と硬い表現から始まる。
「料理は食べるだけでもじゅうぶん楽しいのに、自分で料理をするようになるとプロセスや調味が想像できてもっと楽しい」と説明し、世界の解像度とは「世界を受動的に見るか能動的に見るか、あるいは当事者として見るか第三者として見るかの違いに起因するのだ」と説く。
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家電メーカーらしく「家電を使う側から製造する側になったら、冷蔵庫やテレビがどういう仕組みで動いているのかだいたいイメージできるようになった」とも。
なるほど。確かにそうだ。能動的にあるいは当事者として物事に取り組むと、その物事の見え方が変わってくることは、多くの人が経験したことがあるのでないだろうか。
シャープさんは「それにしても私たちはひとたび作る側へまわると、いかに世界は『作られたもの』に満ちているかがよくわかる」と指摘。
「世界は作り手に満ちている。あなたもわたしもいつだって作り手になれる。手っ取り早く言えば、働くこと自体が作り手にまわることなのかもしれない」と持論を展開する。
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そして「社会に参加するともれなく世界の解像度が上がるのなら、私は大人になるのも悪くないと思えるのだけど、どうだろうか」と問いかけ、最後にこう呼びかける。
「だからまずはみんな、選挙に行こうな」と。
投票に行くことで、社会に参加し、当事者になることの意義を説いたこのエッセー。「選挙」という言葉が出てくるのは最後の1回のみだ。「世界の解像度」という硬いタイトルで、世界の見え方を論じ、最後に投票を軽い口調で呼びかける巧さ。