10月19日に迫った衆院選の公示を前に、国政政党9党の党首が「ネット党首討論」(ニコニコ主催)に臨んだ。
参加したのは、自民党の岸田文雄総裁、立憲民主党の枝野幸男代表、 公明党の山口那津男代表、共産党の志位和夫委員長、日本維新の会の松井一郎代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、れいわ新選組の山本太郎代表、社民党の福島瑞穂党首、NHK党の立花孝志党首の9人。
この日の議論のテーマになったのは、主に「経済財政政策」、「外交安全保障」、「大規模災害への備え」だった。
経済財政政策をめぐる議論では、玉木氏が岸田氏に対し、「所得倍増計画はもう放棄したんでしょうか」「放棄するべきではないが、所得倍増は所得倍増じゃないんですか」と問いかけた。
これに対し、岸田氏は「令和版所得倍増、当然これは追求します。これを放棄していることなんてことは全くありません」と反論。「大事なのは成長と分配、この好循環を実現するということ。今までそれがなかなか実現しなかった」と述べ、「好循環を完成したならば、令和版所得倍増、実現できると私は確信している」と強調した。
所得倍増計画をめぐっては、自民党総裁選で岸田氏が主張していたものの、自民党の政権公約から消えたほか、岸田内閣の山際大志郎経済再生担当相が所得倍増は所得が2倍になるという意味ではないとの認識を示したと報じられていた。
この日の討論会では、気候変動対策や選択的夫婦別姓の制度化などは議論にならなかった。
共産党の志位和夫委員長は最後に、この点を指摘。「気候危機の打開、これは選挙の大争点にしていきたい。2030年までに思い切った削減がありませんと未来がないですから。緊急の行動が求められている」「選択的夫婦別性、男女の賃金格差の解消、あらゆる性暴力をなくしていく。ジェンダー平等を今度の選挙で大いに訴えていきたい」と述べた。