小学3年生の女の子が作った短歌が「エモい」とTwitterで話題になっている。
父親のオサム(@osamusanta)さんが9月30日に投稿した。この短歌は、幻冬舎が販売している「57577 ゴーシチゴーシチシチ」というカードゲームを使って作られた。5音と7音の言葉が書かれたカードを5・7・5・7・7の順に並べ、カードを取り替えながら自分の短歌を作っていくゲームだ。
(※10月7日に再投稿されたツイート)
「雨のなか君と出会った放課後に行けたら行くわタイムマシンで」
この愛娘の作品について「妙にエモい。悔しい」と嫉妬心を露わにしたオサムさん。「行けたら行くわ」は「行けるもんなら行きたいわ!」という意味で使われており、切望の歌になっていると指摘。最後にタイムマシンという言葉がきたことで「あ、もう終わったことなんだ。あの雨の放課後にはもう戻れないんだ」と分かり、「さっきまで色鮮やかだった風景がセピア色になる」と解説している。
オサムさんの投稿に対し、幻冬舎も「素敵な短歌を作ってくださったお嬢様に感謝致します」と投稿した。
また、日本文学研究者のロバート・キャンベルさんも「こっそりと黄昏どきに逆襲のような気がした旅の途中で」という自身の作品を画像で投稿。「旅先で、黄昏れるバスの中で恋人に取った行動をちょっぴり反省するような」と解説を付けている。また、このゲームについて「歌の出来は運で決まる部分もあるけれど、やっぱりプレーする人の性格は出る」と分析している。
このカードゲームは歌人のなべとびすこさんが原案・ゲームデザイン、歌人の天野慶さんがゲームデザインを担当した。
天野さんは10月7日、ハフポスト日本版の取材に対し「YouTuberやインフルエンサーの人が紹介してヒットしたのではなくて、小学生の女の子の作品の良さで広まっていったのが本当にうれしい。作品の力が強い。短歌でこれだけ感動してくださるんだと実感できてうれしい」と話している。
さらに天野さんは7日、この女の子が作った短歌への返歌となる作品をTwitterに連続投稿。短歌の世界の奥深さを伝えている。