レース後に待っていたのは、思いもよらぬ“サプライズ”だった。
9月2日に行われた東京パラリンピック・陸上女子200メートル(視覚障害T11)の予選で、レース終了直後に「伴走者」が「選手」にプロポーズした。
その瞬間を捉えた動画が反響を集め、感動や祝福の声が寄せられている。
レース直後の「プロポーズ大作戦」
レースに出場したのは、西アフリカの島国カボベルデから出場したケウラニドレイア・ペレイラセメド選手。予選4組で登場し、33秒04というタイムで最下位の4着でゴールした。
Advertisement
結果は予選敗退となったが、驚くべき瞬間はその直後に訪れた。
ゴール直後、レースでペレイラセメド選手の伴走者を務めていたガイドランナーの男性が一瞬、選手のもとを離れた。
しばらくして戻ってくると、ガイドランナーの男性はペレイラセメド選手の前に跪き、持ってきた指輪をペレイラセメド選手の左手薬指にはめ、プロポーズした。
周囲にいるスタッフや同じ組でレースに出場した選手らも、拍手を贈りながら2人を祝福していた。
ペレイラセメド選手は目を覆い隠すように黒のアイマスクを着用していたが、口元から白い歯をのぞかせ、喜びをかみしめるように笑顔を見せた。
Advertisement
11年にわたり交際、「レース」から「人生」の伴走者に
毎日新聞によると、ガイドランナーの男性はペレイラセメド選手と11年にわたって交際。ペレイラセメド選手がパラリンピックの代表に決まった時からプロポーズを計画していたという。
Twitterには「なんて素敵な」「心温まるシーン」「本当におめでとう」など2人を祝福する声が数多く寄せられた。
パラリンピックは陸上の他、多くの競技で選手をそばで支える存在がいる。
「レース」の伴走者から「人生」の伴走者へ。レース後のプロポーズは新たな人生の始まりを象徴するシーンとなった。