中国当局は8月27日、芸能人やグループなどの人気ランキングの禁止を含めた「通知」を発表した。芸能人などにファンがお金を払って応援する「ファン経済」を行きすぎたものとして規制するとしている。
発表したのは、中国国家インターネット情報弁公室。行きすぎた「ファン経済」への規制をより一層強化するとして、10の施策を挙げている。
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芸能人やグループの人気ランキングを禁止した。音楽や映画などのランキングは残しても良いが、芸能人の名前などを含めてはいけないとした。
また、いわゆる「推し(特に応援している対象)」のランキングを上げさせるために、ファンを消費行動へ誘導する措置なども禁じた。
そのほかにも、芸能人などが関わる商品で、ファンの「貢献値」などを示すことでさらなる購買を促したり、金銭で「投票権」を買わせたりするような手法も廃止させる。ファン同士の誹謗中傷についても、プラットフォーム側に管理責任を求めた。
中国ではここ数年、韓国「プロデュース101」の中国版などのアイドルオーディション番組が人気を集めていた。多くのアイドル候補生を集め、スポンサー製品を購入するなどした視聴者投票によってデビューできるメンバーを決めるものだ。
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しかし、こうした番組を展開する動画プラットフォーム・愛奇芸の「青春有你」の2021年シーズンでは、ファンが投票権を集めるために購入した牛乳などを廃棄する動画がネットで出回り、番組は収録中止になった(その後、デビューは果たした)。中国メディアによると愛奇芸は8月25日、今後数年間はアイドルオーディション番組は実施せず、番組外の投票企画も行わないと表明していた。