人種差別的な職務質問を受けた、海外にルーツがある人の体験を募集します【アンケート】

日本で暮らす外国人と、海外にルーツがある人たちに対する差別的な職務質問や「レイシャル・プロファイリング 」の実態を調べます。体験をお寄せください。
肌の色や言語などを理由にした、人種差別的な職務質問の体験を募集します(イメージ写真)
肌の色や言語などを理由にした、人種差別的な職務質問の体験を募集します(イメージ写真)
Nigel Killeen via Getty Images

日本で暮らす外国人や、海外にルーツのある人に対し、人種や民族に関わる要素(肌の色、文化に結びつく髪型や服装といった外見の特徴、言語など)を理由とした、差別的な職務質問が問題になっています。

ハフポスト日本版では、その被害の実態を明らかにして改善につなげるため、海外にルーツがあり、警察官から不当な職務質問を受けた経験がある人を対象にアンケートを行います。

HuffPost Japan is conducting a survey on racial profiling during police stops among foreign residents and people with non or mixed Japanese heritage in Japan.
The purpose of this survey is to shed light on the realities of racial profiling in Japan and call for changes in wrongful police stops in Japan.
This survey takes approximately 5 minutes to complete. Your responses may be included in our report and will not be used for any other purpose or provided to third parties.

Please tell us about your experience by filling out our survey below.

【アンケートの回答はこちらから⬇️】

▽日本語

▽English

ハフポスト日本版は、インターネットでニュースを配信する報道機関です。私たちは、多様性、ジェンダー、ビジネスと人権、働き方、SDGsといったテーマを中心に、様々な分野の社会問題を取材し、課題解決を目指して報道しています。

なぜ、外国人や海外にルーツのある人に対する職務質問の問題を取り上げるのか?

きっかけは、バハマと日本のミックスルーツの男性が、「ドレッドヘアー」を理由に、警視庁の警察官から職務質問を受けたことでした。

【詳しい記事はこちら⬇️】

男性が撮影した動画には、警察官と男性の当時のやり取りが記録されています。

警察官は、男性に職務質問で声をかけた理由について「ドレッドヘアー、おしゃれな方で結構薬物を持っている方が私の経験上今まで多かった」と説明しています。

「ドレッドヘアーで職質」、何が問題か

ドレッドヘアーは、海外では「ドレッドロックス」「ロックス」とも呼ばれ、主に黒人の伝統文化やアイデンティティーと結びつく髪型の一つです。 

警察官職務執行法は、「警察官は異常な挙動や周囲の事情から合理的に判断」し、犯罪を犯しているまたは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由がある場合に、相手を停止させて質問することができる、と定めています。

ただ、男性のケースのように、「ドレッドヘアー 」という人種や民族の文化に関わる要素を理由とした職務質問は、法律が定める範囲を逸脱している恐れがあります。

警視庁は、ハフポスト日本版の取材に、男性への職務質問は「違法な行為ではないものと認識している」と説明しています。

一方で、ドレッドヘアーをめぐる警察官の発言についての認識も尋ねましたが、同庁は回答しませんでした。

ドレッドヘアー (ロックス)のイメージ写真
ドレッドヘアー (ロックス)のイメージ写真
Fancy/Veer/Corbis via Getty Images

警察などの法執行機関が、人種や肌の色、民族、国籍、言語、宗教といった特定の属性であることを根拠に、個人を捜査の対象としたり、犯罪に関わったかどうかを判断したりすることは「レイシャル・プロファイリング(racial profiling)」と呼ばれています。

アメリカでは2020年5月、黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警察官に首を押さえつけられた後に死亡する事件が発生するなど、レイシャル・プロファイリングは海外でも問題になっています。

国連の人種差別撤廃委員会は、警察官などが恣意的な職務質問や所持品検査、逮捕を行うレイシャル・プロファイリングへの懸念を表明。2020年の勧告では、レイシャル・プロファイリングを禁止する法律や政策の実施を各国に呼びかけています。

人種や民族に関わる要素を理由に、「罪を犯している可能性がある」という先入観を持って行われる職務質問は人種差別です。公権力による人種差別的な職務の遂行は、当事者の人権を侵害し、身体的・精神的な安全を脅かしかねません。

調査にご協力ください

今回のアンケートは、日本社会のレイシャル・プロファイリングの実態を明らかにして、外国人や海外にルーツのある人たちへの不当な職務質問の問題を改善することを目的としています。

人種や民族に関わる要素を理由とした職務質問を受け、人権侵害と感じた体験をお寄せください。アンケートの対象は、日本で暮らす外国人や、海外にルーツのある人、またはそうした人たちの家族や支援者とさせていただきます。

回答は、ハフポスト日本版の記事などで報道する場合があります。報道目的以外で回答を使用したり、第三者に提供したりすることはありません。

調査へのご協力をお願いします。

【アンケートの回答はこちらから⬇️】

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人種差別的な職務質問やレイシャル・プロファイリングに関する情報提供は、メールでも受け付けています。machi.kunizaki@huffpost.jpまでお寄せください。

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