「私たちはあなた方を支援します」。
アメリカのバイデン政権は8月18日、新学期を前に、トランスジェンダーの学生たちに向けてのメッセージ動画をYouTubeで公開した。
動画は5分ほどで、司法省、教育省、保健福祉省の3人の政府高官がメッセージを寄せ、連邦政府の支援について説明した。
■トランスジェンダーの高官「支援することが重要」
メッセージを寄せた一人である、保健福祉省・次官補のレイチェル・レヴィン氏は、トランスジェンダーであることを公表している。
レヴィン氏は、ペンシルベニア大学医学部の教授を務め、2017年にペンシルベニア州の保健省長官に任命された。2021年にアメリカ連邦政府で初めて、トランスジェンダーを公表している高官となった。
レヴィン氏は動画の中で、いじめや嫌がらせのない学習環境は、すベての学生が活躍するために、不可欠であると指摘。
「トランスジェンダーの若者とその家族が、健康と幸福を達成できるよう支援することが重要です」と語った。
■教育省の高官「連邦政府全体が、あなたを支援する」
司法省の人権担当の次官補であるクリステン・クラーク氏は、LGBTQを含む全ての学生のために安全な環境を作っている全国の学校管理者や教員らへの感謝を述べた上で、「すべてのトランスジェンダーの学生にとって、それが現実ではないことも知っている」とも補足した。
トランスジェンダーの生徒たちが運動場で遊んだり、トイレを使ったり、必要とするケアを受けたりすることが妨げられることがあるかもしれないことに言及し、「それは間違っていて、法律に反していると言う為に、私たちはここにいます」と呼びかけた。
教育省のスザンヌ・ゴールドバーグ氏は、多くの学生が友達を作れるかや勉強についていけるかについて不安を感じていることに加えて、「おそらくトランスジェンダーの学生たちはシンプルに受け入れられるかや、安全でいられるかについて心配しているだろう」と思いを寄せた。
「教育省と連邦政府全体が、あなたを支援していることも知っておいてください。学校でのあなたの権利は重要です。あなたは、重要です」と語りかけた。
教育省や司法省が設けている相談窓口などについて共有した。