台風9号は温帯低気圧に変わったが、さらに発達する恐れ。島根・隠岐諸島では「50年に一度の記録的な大雨」

8月9日午後は西日本や東日本に加え、北日本でも一時的に激しい雨の降る可能性があります。道路冠水や中小河川の急な増水、土砂災害などに警戒が必要です。
気象衛星(可視画像)9日(月)9時
気象衛星(可視画像)9日(月)9時
ウェザーニュース

8月9日(月)9時、台風9号(ルピート)は中国地方で温帯低気圧に変わりました。

台風から温帯低気圧に性質は変わるものの、さらに発達するおそれがあります。すでに中心気圧は982hPaに低下し、最大風速は30m/sに達していると見られます。今後、風雨の強い範囲がさらに広がる見込みのため、台風であった時と同様か、それ以上に警戒をしてください。

▼温帯低気圧 8月9日(月)9時
 存在地域   中国地方
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北北東 35 km/h
 中心気圧   982 hPa

中心から離れた所でも激しい雨

雨雲レーダー
雨雲レーダー
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台風から変わった低気圧を取り囲むように帯状の活発な雲が存在し、激しい雨が降っています。発達した雲がかかり続けている島根県隠岐諸島・島前では「50年に一度の記録的な大雨となっている所がある」として、9時過ぎに気象台が警戒を呼びかける情報を発表しました。

9時までの1時間に最も強い雨を観測したのは、低気圧から離れた山梨県甲府市・古関で52.0mm、次いで島根県江津市・桜江では45.0mmとなっています。

午後は西日本や東日本に加え、北日本でも一時的に激しい雨の降る可能性があります。道路冠水や中小河川の急な増水、土砂災害などに警戒が必要です。

9時34分には島根県出雲空港で最大瞬間風速36.5m/sを観測するなど、低気圧に向かって吹き込む風が強いため、沿岸部を中心に横殴りの雨になりますので、無理な外出は避けるようにしてください。
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「温帯低気圧化」はいっそう警戒が必要

予想天気図 9日(月)21時
予想天気図 9日(月)21時
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台風9号は温帯低気圧に変わる過程で、台風由来の暖気と上空の寒気が作用し、さらに発達する予想となっています。

また、温帯低気圧に変化すると風雨の強い範囲が中心から離れた所にも広がるという特徴があります。
» 関連記事 「温帯低気圧に変化」は安心できない

関東などでも9日(月)~10日(火)にかけて風が強まり、電車の遅延や高速道路の速度規制など、交通機関に影響が出る可能性があります。

温帯低気圧に変わると台風情報が提供されなくなりますが、ニュース記事などで最新の情報を確認してください。
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