香港の裁判所は7月30日、去年、「香港を取り戻せ」などのスローガンが書かれた旗を掲げ、バイクで警察官をはねたなどとして「国家安全維持法」違反の罪に問われた24歳の被告に対し、懲役9年の実刑判決を言い渡した。
「国家安全維持法」の量刑判断が示されるのは初めて。
唐英傑被告(24)は国家安全維持法が施行された翌日の2020年7月1日、「光復香港 時代革命(香港を取り戻せ、時代革命だ)」というスローガンが書かれた旗を掲げながらバイクに乗り、デモ警戒中の警察官をはねたなどとして、国家安全維持法の定めるテロの罪と国家分裂扇動の罪にそれぞれ問われていた。
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唐被告には7月27日、すでに有罪判決が下されていて、30日には懲役9年の量刑が言い渡された。
「光復香港 時代革命」は香港の反政府デモなどで頻繁に使われていたスローガン。今回の裁判では、「国家分裂」を扇動するものかどうかが焦点のひとつだった。
「国家安全維持法」は最高で無期懲役を科せる。今回の量刑言い渡しは、今後の司法判断に関わる可能性があるとして注目されていた。