夏の連休やお盆休み、自宅で映画やテレビを観ながら過ごす方も多いのではないでしょうか。
作品が多すぎて何を観ればいいの?と迷った時のために、国内外で話題のドラマやドキュメンタリーなど、Netflixで観られるおすすめ作品を、厳選して紹介します。
『私の“初めて”日記』
インド系アメリカ人の女子高校生デービーの学園生活を描いたコメディドラマ『私の“初めて”日記』。シーズン2の配信が7月に始まったばかりで、約30分×10エピソードなのであっという間に観られてしまいます。
デービーが猛アタックする高校の人気者は、日系の男の子(苗字はヨシダ)で、他にも様々な人種的なバックグラウンドを持つ高校生たちが登場します。
注目したいのは主人公のデービーが「グッドガール(いい子)」ではない点。嘘もつくし、人を傷つける時もあるけれど、その「完璧でなさ」が、「グッドガール」であることを押し付けられてきた女の子をめぐるキャラクター造形を一新し、広く支持されている人気作です。
『POSE/ポーズ』
1980〜90年代のニューヨークを舞台に、「ボール・カルチャー」を通してLGBTQコミュニティを描いたドラマ『POSE/ポーズ』はシーズン2までNetflixで配信中。
「ボール」とは、黒人やラテン系のトランスジェンダーやゲイの若者たちが、ファッションや「ヴォーギング」と呼ばれるダンスなどで競い合うコンテストのこと。性的マイノリティであることを理由に、家族や地域から疎外された人々が「マザー」の元に集い、共に暮らしコンテストに出場します。
本作が画期的なのは、トランスジェンダーの当事者が総勢50人出演し、制作にも関わることで、当事者の経験を反映した作品作りがされている点です。
これまで、映画やドラマでは、トランスジェンダーの人々への偏見や差別を助長するような描き方をされることが多く、問題視されてきました。その歴史を追ったドキュメンタリー『トランスジェンダーとハリウッド:過去、現在、そして』もNetflixで配信中なので、あわせてチェックしてみてください。
『フィール・グッド』
スタンダップ・コメディアンの主人公メイが、教師である女性のジョージと出会うところから始まります。セクシュアリティやジェンダーアイデンティティをめぐる葛藤、恋愛、薬物依存、家族、そして10代の時に経験した年上の男性との「搾取的な」関係…マーティンの半自伝的なストーリーが、時にユーモアを交えながら描かれます。
シーズン2まで配信中、1話30分で6エピソードと、1日で観られるコンパクトさながら、その内容はとても濃密です。
『大坂なおみ』
女子テニスの大坂なおみ選手に2年間密着したドキュメンタリーシリーズ『大坂なおみ』がNetflixで配信中。
東京オリンピックへの出場も決まっている大坂選手は、日本人の母とハイチ出身の父の間に生まれた現在23歳。2018年に日本人選手として初めてグランドスラムを制覇しました。
ドキュメンタリーでは、自身のルーツや家族との関わり、スランプに陥った時期、そして警察官からの暴力被害に遭った黒人犠牲者の名前を記したマスクをつけた「Black Lives Matter」運動の裏側などを追っています。
「私が強さのために払ってきた犠牲を誰も知らない」「私は何者にもなれないと言われてきた」などの言葉とともに、世間からの注目を一身に浴びることへの戸惑いも、赤裸々な言葉で語られています。
『賢い医師生活』
韓国ドラマブームが過熱する中、今注目されているのが『賢い医師生活』。シーズン2の配信が6月から始まり、毎週木曜日に新着エピソードが配信されています。
医大時代の出会いから20年を経て、友人5人が再び揃って同じ病院で働く物語。
40代になり、公私ともに様々な岐路を迎える男女の仕事や生活を描いており、5人のキャラクターと関係性が魅力的です。劇中、5人は学生時代のバンド活動を再開するのですが、その楽曲も韓国でヒットするなどブームになっています。