バスケ日本代表の馬場雄大選手が7月1日、俳優の森カンナさんとの結婚を報告した。
Twitterで「人生を共に歩んでいけることにとても幸せを感じています」と綴った上で、「これまで以上にバスケットボールに対して全力で向き合い、感謝を忘れず、夢に向かってひたすらに突き進んで行けたらと思っています」と報告している。
馬場選手はオーストラリアのプロバスケリーグに所属しており、今月開催予定の東京オリンピックの代表入りが確実視されている。
どんな選手なのか、これまでの活躍や軌跡を紹介する。
馬場選手は富山出身の25歳。中学校はNBAワシントン・ウィザーズの八村塁選手と同じ奥田中の出身で、2つ上の先輩。
高校も地元の強豪校に進学し、3年生で臨んだ冬の全国大会ウィンターカップでは一回戦で敗退したが、世代別の日本代表に選ばれ、頭角を現し始める。
馬場選手が飛躍したのは大学時代。筑波大学に進学すると、1年生からスターティングメンバーに抜擢。190センチ後半の身長と身体能力を生かして、速攻や豪快なダンクを武器に大学バスケ界に大きなインパクトを与えた。
大学日本一を決めるインカレで、筑波大の61年ぶりの優勝に大きく貢献。そこから大会3連覇を果たし、エースとして筑波大の黄金期を築いた。
大学4年の時にプロに転向。Bリーグ東京アルバルクでも中心メンバーとして活躍し、連覇を果たした2018-19シーズンには、ファイナルMVPに選ばれた。
名実ともに日本のトップ選手となった2019年、海外挑戦を表明する。
アメリカプロバスケNBAのダラス・マーベリックスから、サマーキャンプの招待を受けたからだ。
馬場選手はそこでも実力を証明し、下部組織のテキサス・レジェンズとの契約を勝ち取った。日本出身選手としては、NBAのチームと契約を結ぶのは5人目の快挙だった。
活躍次第では、下部リーグからNBA入りの可能性もあり、夢の世界トップリーグに手が届く位置まで辿り着いた。
これまで日本出身でNBA選手になった田臥勇太、渡邊雄太、八村塁の3人は、いずれもアメリカの大学を出ている。
一方馬場選手は、日本の大学からBリーグを経て、NBA入りするという新しい道を開こうと挑戦している。
下部リーグの開幕直前「僕がNBA入りすれば日本バスケががらりと変わるようなインパクトを与えられる」と語っていた。
ところが、アメリカでの初シーズン中、新型コロナでリーグが無期限の停止となった。
先行きが見通せないなか、NBA入りにより近づくために、オーストラリアのプロリーグ参入という新たな道を選ぶことになる。
記者会見で、自分の歩みが与える日本バスケ界への影響について問われると、次のように答えた。
「アメリカの大学から行くのではなくて、さまざまな方法を、僕の活躍を通して証明したいと思っています。子供たちに対しても、僕たちの世代が苦労して、彼らに見せていかないといけない。多くの選択肢を彼らに与えたいと思ってプレーしています」
強豪メルボルン・ユナイテッドでも、ベンチから起用されるシックスマンとして、そこでも実力を証明する。アウトサイドシュートを磨き、相手のエースをディフェンスで止める役割で貢献。主力の座を勝ち取り、チームもリーグ優勝を果たした。
東京オリンピックでは、八村塁選手、渡邊雄太選手とともに、海外勢として代表を牽引することが期待されている。世界の強豪相手に、海外で揉まれた馬場選手がどこまで活躍できるのか注目したい。