中国で、汚職事件で差し押さえられたトレーディングカードに、異例の高値がついている。オークションサイトでは日本円にして1300円程度から入札が始まったが、最終的には14億円を超える評価額となり、入札は中止となった。
■悪意のある入札?
出品されたのは人気カードゲーム「遊戯王OCG」シリーズの「青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)」。
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オークションサイトには「記念カード」と説明があるが、写真を見る限りでは、2019年2月にカード発売20周年を記念して発売された、500個限定の商品に見える。公式サイトによると純金製だという。
現地メディアの報道によると、汚職事件で差し押さえられた品だという。
オークションサイトの説明によると、安徽省の裁判所により競売にかけられた。証書などは付いておらず、本物か偽物かはわかっていない。
6月21日から入札が始まると、当初の評価額100元(約1700円)・入札開始価格80元(約1360円)からあっという間に上昇し、22日夕方時点で8732万元、日本円にしておよそ14億8400万円ほどになってしまった。
その後、現地時間の午後5時ごろ、オークションはサイト側が中止にした。サイトでは「商品と実際の価格が著しく乖離していて、悪意のある入札や価格競争行為が行われた可能性がある」としている。
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この騒動に中国のSNS・ウェイボーでは「悪意のある価格の引き上げをした人は、刑事罰を受けるのでは」などといった声が上がっている。
この純金製カードは、発売時の定価は22万円(税込)。現在は注文が終了していて、ネットの転売・オークションサイトでは数百万円の値がつけられている。