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Victoria Jones - PA Images via Getty Images
ロンドンに「空中プール」が登場し、話題を集めている。
5月中旬にロンドン南西部ナインエルムズの再開発地区に登場したのは、地上35メートルでまるで空に浮いているように見えるプール、その名も「スカイ・プール」だ。
英BBCなど現地メディアによると、並び建つ2棟の高級アパートの10階部分をつなぐように作られたプールは長さ25メートル、深さは一部で3メートル。建物間の14メートルはアクリル製で、足元や壁が透けている。
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アクリル板の厚さは一部で約30センチにもなり、約375トンの水をためることができる。米国で製造され、3週間かけて英国に輸送された。プールからはテムズ川沿いの国会議事堂や観覧車「ロンドン・アイ」などロンドン中心部の名所が一望できるという。

JUSTIN TALLIS via Getty Images
かつて工業地帯だったナインエルムズは近年、再開発が進む。新たに誕生した斬新なプールにSNS上では、「絶対、無理」や「高くて怖すぎる」と驚きの声が上がっている。
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ただ、プールを利用できるのは、アパートの住人の一部とその招待客に限られる。住宅価格が高騰を続けるロンドンで、ラウンジバーやミニシアターも備えた高級アパートのぜいたくなプールは多くの人にとっては外から眺めるだけの「高嶺の花」だ。
英メディアは、同じアパート区画でも、公的な住宅購入支援を受けて入居した人たちはプールが利用できないと伝え、「可視化された格差の象徴」と指摘している。