アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5月23日、中国の武漢ウイルス研究所の研究員3人が、2019年11月に病院で治療が必要になるほど体調を崩していたと報じた。
同紙はウイルスが「研究所から流出した可能性についてより詳細な調査を求める声が高まる可能性もある」としている。
Advertisement
ウォール・ストリート・ジャーナルは23日、非公開だったアメリカの情報機関の報告書の内容として、2019年11月に、武漢ウイルス研究所の研究員3人が病院で治療が必要になるほど体調を崩していたと報じた。
これまでに、トランプ前政権が「2019年秋に複数の研究員が体調を崩し、新型コロナと季節性の通常疾患の両方の症状だった」という情報を公開していた。今回のWSJによる報道は、通院していたことなどが新たに明らかになった形だ。
WSJは「新型コロナウイルスが同研究所から流出した可能性についてより詳細な調査を求める声が高まる可能性もある」と指摘している。
中国側は、武漢市で初めて新型コロナウイルス感染症の患者が発病したのは2019年12月8日だと発表している。
Advertisement
武漢の研究所からウイルスが流出したという説については、中国側は繰り返し否定している。
WHO(世界保健機関)が2021年1月から2月にかけて実施した調査では、この研究所も視察先に含まれ、調査チームは流出説について「可能性は極めて低い」と話していた。