「未来の大人」たちに、大人はどんな背中を見せている?正解のない問題に頭をひねる、SDGs教育の今【ライブ配信】

「教育が変わらないと…」と言ったり聞いたりすることはありませんか?でも、もしかしたら変わるべきなのは「教育」ではなく、「大人」なのかもしれません。

「あなたが変えたいと思っている現代の常識を一つ挙げ、その常識を捨てたときにどのような変化が起こると思うか、あなたの考えを200字以内で書きなさい」

これは、フェリス女学院中学校の入試問題(2020年)です。小学6年生を対象とした問題ですが、大人であっても考え込んでしまうような問いです。

 環境問題や貧困、ジェンダー不平等などの社会問題について考える時、「結局は、教育が変わらないといけないよね」という言葉を耳にすることがあります。

 でも、本当にそうでしょうか?

 たしかに教育には課題もたくさんありますが、働き方やライフスタイルが変化するように、実は教育内容もかなり変化しています。学校の教科書や教室でも「SDGs」の文字やカラフルな17色のポスターが並び、子どもたちが地球環境や人権問題について考えを発表しあったりしています。

 商品やサービスを通して、消費者の行動変容や社会変革を生み出すのがビジネスの力だとしたら、私たちの思考を変えることで社会の根幹を動かすのが教育であり「学び」です。

 正解のない問題に小学生たちが頭をひねる今、変わるべきは「教育」ではなく、私たち「大人」なのかもしれません。

身近な話題からSDGsを考える「ハフライブ」。5月は、お笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜さんをゲストに迎え、教育からSDGsを考えます。

<番組概要>

配信日時:5月25日(火)夜8時~

配信URL: YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=pVLjde_6a-w

配信URL: Twitter(ハフポストSDGsアカウントのトップから)

https://twitter.com/i/broadcasts/1vAxRwqwpYaKl

(番組は無料です。時間になったら自動的に番組がはじまります)

「未来の大人」から大人が学ぶ

ハフライブ
ハフライブ
Miyuki Yamamoto

 人権や環境問題、差別の撤廃などは、これまでの教育現場でも取り扱われてきました。それが今、「SDGs」という枠組みの中で­−大人と共通言語で−子どもたちが取り組むようになっています。

課題発見から現状分析、解決策の提案まで。正解のない問題と向き合い、学んできたことを生かしながら、よりベターな解を探す−−−。

私たち大人も毎日考えを巡らせていることを、今、子どもたちも実践しています。

神奈川県にある私立清泉女学院高校の世界史の授業。現代史を学んだ後に、それまでの知識を総動員しながら続く未来を予測する…という授業を行いました。

先生も正解が分からないテーマについて自由に話し合う学生たちは、先生が驚くほど生き生きと楽しそうだったそうです。

社会科の山内雄矢教諭は、「子どもたちはすごい能力を秘めている。子どもと見くびらず、1人の人間として任せる、見守ることの大切さを学ばせてもらった」と語ります。学生たちの柔軟な発想力や好奇心に触れて、教師や学校にも変化が起きています。

2030年までに社会に飛び出していく、SDGsの思考を身につけた未来の大人たち。その時、今の大人の私たちはその変化に対応できるのでしょうか。

「自分で国や社会を変えられる」と思う若者は、わずか18.3%

一方で、衝撃的な数字もあります。

2019年、日本財団が9カ国の各1000人(17~19歳)に「国や社会に対する意識」を聞いた「18歳意識調査」。

「自分で国や社会を変えられると思う」と回答したのは5人に1人以下の18.3%にとどまりました。他の国と比べて極端に低い数字です。

「18歳意識調査」第20回 テーマ:「国や社会に対する意識」(9カ国調査)
「18歳意識調査」第20回 テーマ:「国や社会に対する意識」(9カ国調査)
日本財団

自分を「大人」「責任ある社会の一員」だと考えている人も3〜4割。「将来の夢を持っている」「国に解決したい社会課題がある」「自分の国の将来は良くなる」という回答も、最下位という結果になりました。

調査結果から浮かび上がるのは、将来に悲観的で、自分たちの可能性を信じられない日本の若者たちの姿です。

教育大国のフィンランドには、日本語でいう「社会人」に当たる言葉がないのだそうです。

信州大学の伏木久始教授(教育学)は、「就職活動をして大学を卒業してから社会に出る、という考え方の日本と異なり、フィンランドでは子どもも社会の一員であるという考えが根本にあるからです」と指摘します。

せっかく、SDGsを学んでも、社会が「子ども」を「子ども」としてしか扱わず、その能力を信じていなければ、彼らの可能性や自信を引き出すことはできません。

どうすれば、この現状を変えることができるのでしょうか?

「教育」と「社会」もっとスムーズに繋ぐには?

SDGs教育の最前線と大人に残された「宿題」について、近藤春菜さんとともに考えるのは、株式会社ユーグレナCFO(Chief Future Officer:最高未来責任者 )の川﨑レナさんと、私立ドルトン東京学園中等部・高等部社会科教諭の大畑方人さんです。

15歳の学生でありながら企業の経営に携わる川﨑さんは、「大人になっても新しいことが学べるようになればいい」と提案します。2020年にCFOに就任してから、学校で学んだことと企業での経験が互いに生かせることに気づいたそうです。

定時制高校などの都立高校で教えた経験もある大畑さんは、「キャッチーで、カジュアルで、クール」な授業を目指していると言います。

「未来の大人」たちに、今の大人たちはどんな背中を見せられるのでしょうか。

大人がいつまでも学び続けるには?そして、「教育」と「社会」をもっとスムーズに接続させるには?

それぞれの視点で、教育の可能性や大人の学びについても話し合います。

<番組概要>

配信日時:5月25日(火)夜8時~

配信URL: YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=pVLjde_6a-w

配信URL: Twitter(ハフポストSDGsアカウントのトップから)https://twitter.com/i/broadcasts/1vAxRwqwpYaKl

(番組は無料です。時間になったら自動的に番組がはじまります)

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Maya Nakata

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