一気にやってきた春の暖かさに、あわてて薄手の寝具を引っ張り出したという人も多いのではないでしょうか。使わなくなった布団や毛布をそのまましまってはいけません。全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんに、布団や毛布の洗い方、しまい方を教えていただきます。
保管の前には必ずきれいに
冬の間使った布団や毛布は、長期保管する前にきれいにしましょう。
「汚れたまま収納すると、悪臭やカビ、ダニが発生するおそれがあります。『汚れがついていないから、干せば大丈夫』『除菌スプレーを使っている』と考えるかもしれませんが、寝ている間にかいた汗や皮脂など汚れはついてしまっています。除菌スプレーも臭いのもととなる菌を除菌・消臭するだけで、汚れを取り除いたことにはならないのです」(鈴木さん)
布団の洗い方
布団カバーは、必ず洗濯します。布団は両面を天日干しにするか、布団乾燥機を使います。布団は、洗濯表示に洗濯機マークや手洗いマークがあれば、家庭で洗濯できます。
「布団の大きさが、洗濯機の7、8割以内に。容量7kg以上の洗濯機でセミダブルの掛布団、容量が5kg程度の洗濯機でシングルサイズの掛布団が洗えます。洗濯機にある程度水を溜めて洗剤を溶いてから、寝具用の洗濯ネットに入れた布団を入れて洗濯します」(鈴木さん)
布団が大きすぎる場合など、お風呂の浴槽で踏み洗いもできます。
「はじめに、シャワーで布団表面の汚れやホコリを落とします。浴槽に水を貯めて洗剤を溶き、布団を入れて踏み洗いします。すすぎは、水を入れ替えて2、3度踏み洗いします。そのあと、浴槽のふちにかけて1〜2時間水を切り、天日干しします」(鈴木さん)
毛布の洗い方
毛布も洗濯表示を確認の上、洗濯できるものは洗濯しましょう。カバーをつけずに使う毛布は、ホコリや汚れがついていることが多いです。
「洗濯の前に、吊るして叩いてホコリを落とします。シミや汚れがある場合は、洗剤の原液を染み込ませたたき洗いします。洗剤は『おしゃれ着洗剤』などの中性洗剤を使いましょう。洗濯機の大きさに合わせて蛇腹にたたみ、洗濯用ネットに入れ、『手洗いコース』『毛布コース』などで洗います。
手洗いする場合は、布団同様に浴槽で行います。15cm程度水を溜めて洗剤を溶かし、踏み洗いします。すすぎは栓を抜いて、シャワーをかけて行います。再び水を溜めて柔軟剤を溶かし、毛布を浸します。水を抜いたら毛布を踏んで水を絞り、ふちにかけて水を切ります。あとは、天日干しにします」(鈴木さん)
きれいにしまえば省スペースにも
布団・毛布がきれいになったら、きちんと収納しましょう。鈴木さんのおすすめはくるくる丸めて収納する方法です。
「たたむよりコンパクトになり、少ないスペースで保管できます。丸めると縦にもできるので、押入れのように奥行きのないクローゼットでの保管にも向いています。紐やテープで縛っておけば、崩れる心配もありません」(鈴木さん)
収納グッズを活用するのもいいといいます。
「収納スペースが限られているのなら、『布団圧縮袋』を使います。よりコンパクトなサイズになります。持ち手タグのついているものなら、押入れの上の段などにしまうときに便利です。
『布団用ケース』は、ファスナーのついた長方形のものから、丸めたときに使いやすい円筒形のもの、通気性のいいケースや防臭機能付きケースもあるので、必要に応じて選びましょう」(鈴木さん)
寝具も衣替えの季節です。来シーズンも気持ちよく使えるよう、洗濯日和のスケジュールに布団・毛布も入れておきましょう。
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参考資料など
取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)
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