サステナブルな方向へと舵を切ったファーストリテイリング。従来の“赤いユニクロ”に加え、新たに“緑のユニクロ”が登場した。
おなじみの青から緑に変わった『ドラえもん』を、「ドラえもん サステナモード」としてグロ ーバルサステナビリティアンバサダーに起用。
同時に、「服のチカラで、未来を変える。」という新しいメッセージと共に、サステナブルに関連した新しいロゴとして「THE POWER OF CLOTHING」とのタグラインが添えられた緑のロゴを発表。
店舗の看板や商品広告では引き続き従来の赤いロゴを使用し、サステナビリティに関するコミュニケーションでは、今回発表のあった「ドラえもん サステナモード」と緑のロゴを使用予定だという。
株式会社ユニクロが22日に開催した「ユニクロ『服のチカラ』サステナビリティアンバサダー発表会」で発表した。
「未来のために僕にもお手伝いをさせてください」と言いながら登場したドラえもんは、「これからユニクロのみんなともっと僕たちの未来について関心を持ってもらえると嬉しいな」と壇上で語った。
株式会社ファーストリテイリング取締役 グループ上席執行役員の柳井康治さんは、ドラえもんを起用したことについて、
「我々ユニクロも世界中でドラえもんのように世代を問わず愛されるブランドになりたいという思いを持っておりますので、ドラえもんに応援してもらえると嬉しいなと思ってお願いをしました」と説明。
今後のサステナ戦略については、目指すゴールに「世界で最も社会に良い企業、ブランド、お店」を掲げ、重点領域として「環境・社会・人」をあげた。
「環境」では、地球への負荷を減らすことをテーマに、引き続き2050年にCO2排出量をゼロにする目標や、リユース・リサイクル・リデュースを掲げた「リ・ユニクロ」に取り組んでいく。
「社会」では、社会の持続的発展に寄与するをテーマに、子どもたちにより多くの成長機会を提供し、引き続き難民支援などにも力を入れていく。
「人」では、人がいきいきと働ける環境をつくるをテーマに、社内の従業員だけではなくサプライチェーンにおける安全で健全な労働環境の整備にも力を入れていくとした。
就活生のサステナビリティへの関心も高まっている
柳井正会長兼社長は、今年2月の記者会見で「全世界の人、企業が、人類全体の将来を考えて行動しなければならない」とサステナビリティへの取り組みを強化する方針を示している。
サステナビリティに関するビジョンや最新の取り組みをまとめた「サステナビリティレポート 2021」では、20年後を見据えた取り組み目標として、今後は各国の店舗・オフィスで再生可能エネルギーの導入を進めることも発表している。
他にも、ファーストリテイリングでは、回収したユニクロのダウンから作った「リサイクル ダウンジャケット」や、加工時の水の使用量を最大99%削減する技術を使って生産したジーンズなど、環境に配慮した取り組みを行ってきた。
サステナビリティに関する取り組みを発信することにハードルを感じている企業もいる中、こうして大手企業が発信をする意義をどのように考えているのだろうか。
株式会社ファーストリテイリング ソーシャルコミュニケーションチーム 統括部長の遠藤真廣さんに話を聞いてみた。
「僕らも100%完璧どころか、できていないところもあるというのが正直なところです。でも社会や地球に対して色々と取り組んできたという自負があることも事実です。むしろできていないことをお客様と一緒にやることによってお客様にも喜んでいただきたいですし、我々も我々らしい活動をしていきたい」
こうして企業がサステナブルな取り組みを積極的に発信することについて、新卒採用の面談も担当している遠藤さんは「就活生の関心も高まってきている」という。
「優秀な学生ほど、サステナビリティについてどう取り組まれていますか?と面接では必ず質問されます。そういう時は、沈黙せずにきちんとコミュニケーションが取れるようにしないと、優秀な学生は採用できないですよということはマネージャーたちに伝えるようにしています」
また、社外だけに限らず、社内に対しても同様にサステナビリティに関する取り組みについてのコミュニケーションに力を入れていくと話した。
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