次男が背中を押してくれたので、素敵ボーズ頭になりましたーー。
ある母親が坊主頭にすると決意したエピソードを描いた漫画が、SNSで話題になっている。
作者はツルリンゴスターさん(@turu96)。髪の毛を切ろうと、美容院を予約した。ずっとショートカットだったツルリンゴスターさんは2020年秋、美容師さんに耳上の毛をバリカンで刈り込んでもらった。
仕上がり後の自らの『バズカット』姿を見たとき、「めちゃくちゃしっくりきてしまった」。
誰でも好きな髪型にすりゃいい。次はさらに短い坊主頭にしたい。
だけど、ツルリンゴスターさんは少し迷っていた。
坊主にすることに緊張しているのと、“主役”である次男の反応も気になったからだ。次男はもうすぐ、小学校に入学する。
「次男よ 小学校の入学前見学、お母ちゃんボーズで一緒に行きたいねんけどいいかな?」
すると次男は、こう返した。
「僕は どんなお母ちゃんでも大好きやで」
次男の言葉に背中を押されたツルリンゴスターさん。入学前見学の当日は、坊主頭で迎えた。
長男、次男と親子3人で坊主頭に。
「入学式の服 選ぶのも楽しみになってきました」
そもそも、ショートカットからバズカットにしようとしたきっかけは何だったのか?
「まず次男が『保育園の友達と同じ坊主頭にしたい』と言い出し、バリカンで初めて坊主頭にしました。それがすごく良くて、『私も坊主にしたいな』と思うようになりました。長男も次男が羨ましかったようで、その後すぐ坊主にしました」
クリクリ頭が二つ並んでいるのを見て、ツルリンゴスターさんの中で坊主にしたい気持ちが募っていった。その頃、友達から「バズカット」というヘアスタイルの名称を教わった。「検索すると素敵な写真がたくさん出てきて、次は絶対この髪型にしたい!ととりこになりました」
「どんな君たちでも大好き」
それでも今回、さらに毛を短くして坊主頭にするか、迷いがあった。
「『似合うかな?思った通りになるかな?』というためらいがありました。それと、周りからどう見られるか、というのも全く気にならなかったわけではありません。もし、友達が『ボーズにしたいんだけど…』と悩んでいたら、即『素敵だよ、似合うよ』って言えるんですけど、いざ自分がやるとなるとすんなりいかなかったのです」
髪型を変えるだけなのに、なぜ勇気がいるんだろう。「その怖さの気持ちの奥にあるものってなんだろう、としばらく悶々としていました」
迷っていたツルリンゴスターさんを後押ししたのは、次男の言葉だった。
「子どもたちは絶対背中を押してくれると分かっていたけど、実際にそう言われると気持ちが前向きになりました。私はいつも、『どんな君たちでも大好き』と伝え続けています。子どもも同じような気持ちで私に向き合ってくれてるんだなと感じてうれしかったです」
実際に坊主頭にした感想は?
「今回、それなりに悩んでボーズ頭にしましたが、切ってみると拍子抜けするほど生活に馴染みました。子どもの先生も、保護者の知り合いも、職場も、友人もひたすら褒めてくれて、そしてみんなすぐに慣れました」
「美容院で魔法みたいにガラッと髪型を変えてもらうのは1年に数回のイベント。絶対自分の好きな髪型にしたいです。超絶短い髪型で現れた私を褒めてくれた家族と、周りにいてくれる人たち。私はその人たちに、『あなたは最高、どんなあなたでも大好きだよ』と伝えたい」
新しい髪型にチャレンジしたいけど、似合うか分からず、周りからどう見られるかも不安。でもあなたのちょっとした声掛けが、そう迷っている人に一歩踏み出す力を与えられるかもしれない。