ラクダに乗った男性が見せてくれた手帳。そこに日本語で書かれていたメッセージで「まさかの展開」...。
海外ノマドフリーランサーのりのさん(@ririririnotan)が、旅先での体験の漫画をTwitterで投稿し、話題を呼んでいる。漫画のイラストは三浦ポパさんが担当した。
2014年の夏ごろ、りのさんが1年半かけて世界一周する旅の道中での出来事だった。当時、エジプトを一人で旅していた。
<ピラミッドの敷地内に入ると ラクダに乗ったおじさんが 白馬の王子様ばりに登場し話しかけてきた>
<ピラミッドバックにラクダに乗った写真を撮りたかった私は 興味を示した>
「言葉が100%正しく通じていたか分かりませんが、男性は『俺はこんなにたくさんの人を(ラクダに)乗せてきた』『みんな満足だと言っている、だから君も乗れ』といったことを話していると受け取りました」(りのさん)
<ラクダのおじさまは、得意げに手帳を出して見せてきた>
手帳には、これまでラクダに乗った人たちが書き留めた感謝の言葉のようなものが残っていたという。
ラクダを率いる男性は、さらに別のページをめくって見せてきた。そこには、日本語でこう記されていた。
<“これを見た人はすぐに逃げてください!!ぼったくられます!”>
りのさんは<日本語が暗号として機能した瞬間だった>と振り返る。
助け合いのループに「ほっこり」
手帳に書かれた日本語の「警告」を見た時、「面白い」と感じたというりのさん。
「男性が自信満々に見せてきたところがまたおかしかったです。ただ『ぼったくり』と言っても、日本の旅行客と現地の方たちとの感覚が違うこともあります。ラクダの男性が『たくさんサービスをしたからチップを奮発してくれよ』という感覚で言ったことを、旅行客が『ぼったくり』に感じた、という可能性もゼロではないと思いました」
日本語の忠告を受け取った上で、りのさんは男性のラクダに乗ることにした。
「悪い人ではなさそうと思ったのと、私は世界中でぼったくりのターゲットにされてきた経験があるので、トラブルになってもある程度対処できるという自信はありました」とたくましい。
「ただ、結局おじさんは入り口から一番遠い場所で、『ピラミッドの入り口まで戻るならプラスで料金が必要だ』と言いました(笑)。お金に余裕がないバックパッカーだったので、帰りは追加料金を払わず自力で戻りました」
とはいえ、りのさんは男性からのサービスに心が満たされたと話す。
「たくさん写真を撮ってくれたり、『走るラクダに乗ったことはあるか?』とラクダを走らせてピラミッドの周囲を回ってくれたりしたので、満足して金額を多めに支払いました。私はぼったくりだとは思わず、とてもいい思い出です」
「それでも、こうした日本から来た人同士の助け合いのループはほっこりします。私も今後機会があれば、次の日本人の為にレビューを残したいです」