お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さんが3月4日、自身がコメンテーターを務めるTBS系の情報番組『グッとラック!』で辞退した東京五輪の聖火リレーについて語った。
「スケジュールの都合」という理由での著名人の相次ぐ辞退についても触れ、「(延期された)2021年はスケジュールだけ抑えられていた」と明かした。
「スケジュールの都合」での辞退には憶測も
東京五輪の聖火リレーをめぐっては、芸能界などから続々と辞退者が出ている。2月26日から辞退者の発表が相次いでいた。
これまでに芸能界では俳優の常盤貴子さんや斎藤工さん、玉城ティナさん、渡辺徹さん、歌手の五木ひろしさん、スポーツ界では大相撲の大関の正代関、囲碁・将棋界では棋士の藤井聡太二冠が辞退している。
辞退理由の詳細は各々で異なるが、「仕事やスケジュールの都合」を理由にあげた人も複数いた。
これを受け、ネット上などでは「スケジュールの都合にして、本当は五輪の中止や延期を望む声が多いからではないか」「走ればイメージダウンに繋がりかねないからでは」などと様々な意見や憶測があった。
辞退者の1人、常盤貴子さんの所属事務所スターダスト・プロモーションは公式サイトで辞退までの経緯を報告。
2020年6月に聖火ランナーとして石川県を走る予定だったとした上で、「2020年1月には翌2021年5月~6月本番の舞台出演が決定していたため、2020年9月に改めて2021年6月での聖火ランナーのご依頼をいただきましたが、残念ながらお断りさせていただきました」と、再度依頼を受けた際にスケジュールが埋まっていたと説明していた。
常盤さんの辞退の申し入れは、2021年2月上旬の田村淳さんの辞退表明より早かった可能性もある。ではなぜ、辞退に関する報道がこの2月末に集中したのか。
常盤さんが走る予定だった石川県の担当者への取材によると、東京2020大会組織委員会から「聖火リレー辞退者の公表については2月26日以降にするようにとお願いがあった」という。
田村淳さん「2021年はスケジュールだけ抑えられていた」
田村さんは2月3日に公式YouTubeチャンネルで公開した動画で、愛知県・犬山市を走行予定だった聖火リレーを辞退することを発表。辞退の理由は、東京2020大会組織委員会の元会長・森喜朗氏の「コロナがどんな形であっても開催する」という発言だと説明していた。
田村さんは4日の番組で、「他の方は去年の段階で辞退を表明していたのではないか」と指摘した上で「僕の後に続いて皆(他の辞退者)が意見を変えて連鎖していったみたいな報道の仕方は違うと思う」と言及。
辞退した聖火リレーについて田村さんは「僕は願わくば走りたかったですよ。こんな名誉なことはないと思って。でも(森氏の発言などによって)走るには気持ちが整わなかった」とした。
また、2020年の聖火ランナーに任命されていたが、延期された翌年については新たに任命を受けていた訳でなく「2021年はスケジュールだけ抑えられていたんです」と明かしていた。