Netflixがブリトニー・スピアーズのドキュメンタリーを制作中。2月5日配信のHulu制作版は反響呼ぶ

実際のところ、Netflixのほうが先に企画が開始していた…?
Frazer Harrison via Getty Images

Netflixが独自のブリトニー・スピアーズのドキュメンタリーを制作中だと発表しました。ブリトニー・スピアーズについては2月5日に、Huluが「Framing Britney Spears」を配信したばかりです。

Huluのドキュメンタリーでは、10数年前にアルコール・ドラッグの問題や離婚、それにともなう親権争いなどで心身ともに疲弊、その時期に裁判所の判断で後見人になった父親がいまだに資産を管理しており、日常の買い物にまで不自由している状況が伝えられました。また人気絶頂期からマスコミや不躾なパパラッチに追われ、それらに対処する様々な行動が笑いのタネにされつつも、誰も彼女を守るものがいなかったことなどにドキュメンタリーを視聴した人々は気づかされ、SNSを通じて視聴者やセレブの面々が#FreeBritneyのハッシュタグとともに彼女に謝罪や反省の意を表明するといった反響を呼んでいます。

ブリトニー・スピアーズはいまも自分で稼いだ資産を自由に引き出すこともできず、一方で資産管理をする父親とは疎遠になるなかで、2020年にようやく新たな弁護士を立ててきちんとした後見人体制を組むよう裁判所に申請。しかし、裁判所の判断はいまだ父親を後見人のグループから外すことは許可していません。この係争については、先週も法廷で話し合いが行われたほか、3月中旬にも審問が予定されています。

さて、Huluのドキュメンタリーが配信された直後のこのタイミングでのNetflixのドキュメンタリー制作発表は、いかにも二番煎じ的な印象を人々に与えるかもしれません。しかし実際の所はNetflixのほうが先に企画が開始していたとされており、Huluと同じ題材にフォーカスしたものか、別のテーマに沿ったものかなどは明かされていません。とはいえ、制作期間も被っていることから、Huluが扱ったここ最近の係争案件は取り上げられていることが予想されます。

ちなみに、ネット配信用のドキュメンタリーのネタ被り案件としては、数年前におセレブたちが無人島に集まってさらにおセレブな音楽フェス体験を、というふれ込みでSNSインフルエンサーを大量動員して宣伝したにもかかわらず、災害避難所のような受け入れ体制しか準備せず、結局中止になった、いまや伝説ともいえる”Fyre Festival”についてのドキュメンタリーを、やはりHuluとNetflixの両方が制作したことがありました。

今回のケースもどちらかに優劣をつけるというより、ファンならば両方を見て現在のブリトニー・スピアーズに共感するなり、彼女を応援するといった見方をするのが正しいことのように思えます。特に思い入れはないものの興味あるという方は、視聴可能なほうをどうぞ(Netflixのほうは制作を発表した段階ですので配信をお待ちください)。

Source:Bloomberg

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