「日本の性差別に金メダル」 森喜朗会長の発言を受けて、国際人権団体が痛烈な批判

ヒューマン・ライツ・ウォッチは「森会長のコメントは、日本政府が女性差別問題に取り組む態度を早急に改める必要があると示している」と訴えました。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長が「女性が多いと会議が長くなる」などと発言したことに対して、国際人権団体の「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が日本のジェンダー差別をめぐる状況について「金メダル級」とする文章を掲載した。

組織委の森喜朗会長
組織委の森喜朗会長
Kim Kyung Hoon / Reuters

■受験一律減点問題にも

「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が掲載した文章は「日本の性差別に金メダル(A Gold Medal for Sexism in Japan)」。

文章では、森喜朗会長が女性差別的な発言をしたことに対し、「組織委はジェンダーの平等やアスリートへの虐待防止について果たすべき大きな役割がある」と批判。森会長の発言以外にも、日本のスポーツ界や社会全体で多くの課題が残っているとし、「体操、水泳、レスリングなどで女性アスリートからハラスメントの訴えが上がっている」と指摘した。

そのほか、女性を含む子どもに対し、指導と称した体罰が横行しているとした調査結果や、2018年に東京医科大が女性の受験者を一律で減点していたケースなどにも触れた。

文章では最後に、「森会長のコメントは、日本政府が女性差別問題に取り組む態度を早急に改める必要があると示している。そして、スポーツはその第一歩として良い場所となる」と主張している。

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