「子育ては母だけになすりつけるものではない」「父親は無関係ですか」
青少年の健全育成キャンペーンをめぐる千葉県のポスターに、批判の声が上がっている。
問題となっているのは、千葉県の公式サイトの「青少年を健全に育てる運動」に関するページで公開されている、2020年度のポスター。
ポスターには、運動の実施期間や子ども・若者の悩み相談に応じる県内の相談窓口などが示されているほか、次のような標語が掲載されている。
「ママ見てね スマホじゃなくて ぼくの顔」
運動の実施要綱によると、この標語は千葉県PTA連絡協議会主催の2019年度「健全育成標語」のコンクールで最優秀賞に選ばれた作品だった。
標語で呼びかけている対象を「ママ(母親)」に限定していることに対し、SNS上では「ママのせいにされちゃう千葉県ポスター」「子育ては母だけになすりつけるものではない」「父親は無関係ですか」「何で子育て=ママの役割なのだろう」など批判の声が次々に上がっている。
公式サイトによると、この運動の推進機関は県、県教委、県警でつくる「千葉県青少年総合対策本部」。
運動の目的について、「千葉の未来を担う子どもたち、若者たちが健やかに育つためには、地域の皆さんが、子どもや若者の育成について思いを一つにして育てることが大切です」などと説明している。
【UPDATE】2021年2月8日13:30
千葉県の担当者は、SNS上で「ママだけなのか」といった指摘が上がっていることについて、「母親だけがお子さんの方を向いていない、などと批判する意図は全くなかったが、標語からそのように感じられる方がいることは受け止めています」とハフポスト日本版の取材に述べた。
担当者は、「標語は例年、PTA連絡協議会のコンクールで最優秀作品に選ばれたものをポスターに掲載していて、今年度もこれにならって掲載した」と説明している。