アメリカンフットボールNFLの王座決定戦のスーパーボウルが、日本時間2月8日(月)午前8時30分(現地時間2月7日(日)東部標準時間午後6時30分)から始まります。
アメリカでのテレビ中継の視聴率は毎年40%にものぼり、国民的イベントとして大きな盛り上がりを見せるスーパーボウル。試合の概要や日本で見る方法、ハーフタイムショーの注目ポイントなどをまとめました。
<記事の主な内容>
・日本で見る方法は?
・大統領就任式でも話題。22才の詩人が再び登場
・人気アーティストThe Weekndが「自腹で7億円」かけたハーフタイムショー
・超高額なTV広告枠。CMにも注目
▼日本で見る方法は?
2021年のスーパーボウル、優勝の座を争うのはカンザスシティー・チーフスとタンパベイ・バッカニアーズ。会場は、フロリダ州にあるバッカニアーズのホームスタジアム、タンパ・レイモンド・ジェームズ・スタジアムで行われます。
新型コロナの感染予防対策も実施され、スタジアムの観客数はキャパシティのおよそ1/3程度に抑えられ、ワクチン接種済みの医療従事者たちが多く招待されました。
日本での視聴方法としては、NHK BS1、日テレG+、DAZN、GAMEPASSなどでリアルタイムで中継、また後日NHK BS1や日テレで再放送・録画放送されます。
▼大統領就任式でも注目。アマンダ・ゴーマンさんの詩の朗読
試合前には、22才の黒人女性の詩人、アマンダ・ゴーマンさんが詩を朗読します。
ゴーマンさんはバイデン大統領の就任式で、分断したアメリカに結束を呼びかけ、新しい時代へ進むための希望を描いた「The Hill We Climb(私たちが登る丘)」を朗読し、注目を集めた若手の詩人です。
今年のスーパーボウルでは、コロナ禍でそれぞれが属するコミュニティに貢献した教師、看護士、退役軍人の3人を「名誉キャプテン」として選出。3人は、ボールの所有権や陣地を決めるコイントスを行う重要な役割を担います。
ゴーマンさんは彼らを称えるオリジナルの詩を朗読します。
▼国歌斉唱はグラミー賞常連シンガー
スーバーボウルは、試合はもちろん、音楽パフォーマンスも楽しみの一つ。
キックオフ前に国歌斉唱するのは、 グラミー賞ノミネート経験のある、カントリーシンガーのエリック・チャーチとソウルシンガーのジャズミン・サリヴァン。アメリカ愛国歌「アメリカ・ザ・ビューティフル」はH.E.R.が歌唱します。
▼自腹で7億円! The Weekndのハーフタイムショー
大注目のハーフタイムショーでパフォーマンスするのはThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)。カナダ出身のR&Bシンガーで、30才にして、すでにグラミー賞をはじめとする音楽賞を何度も受賞している、アメリカを代表するアーティストのひとりです。
先日、ビルボードのインタビューで彼のマネージャーは、ステージ制作に、The Weekndが自腹で7億円をかけたことを明らかにしています。通常は運営側が費用を負担しますが、満足のいくステージにするため自腹をきったとか。
ノーギャラだと言われているハーフタイムショー出演。パフォーマンス時間はわずか13分前後ではありますが、全米がそのステージに注目するため、宣伝効果は抜群だと考えられます。
The Weekndといえば、2020年3月にアルバム『After Hours』を発売して以来、パフォーマンスや授賞式に現われる時は、特殊メイクで顔に傷をつくったり、包帯を巻き付けたりした姿で登場し話題になっていました。今回は、「ファミリー層」を意識し、PGに配慮していると話していることから、これまでとは異なるムードのステージが披露される可能性もあります。
過去には、NFLの人種差別への意識をめぐり批判されたハーフタイムショーですが、2020年は、ジェニファー・ロペスとシャキーラという2人のラテンアメリカ人女性がメインアクトを務め、多様性や政治的なメッセージを訴えたパフォーマンスで拍手喝采を浴びました。
The Weekndが、Black Lives Matterや大統領選挙を経た今年、どんなメッセージを放つのか期待が集まります。
▼30秒で6億円。注目のCMは?
スーパーボウルの中継の合間には、大企業による工夫をこらした特別CMが放送されるのが恒例になっています。
中でもすでに日本でも話題になっているのが、Amazonが製作した、AIアシスタント「アレクサ」のプロモーション映像。
マーベル・スタジオのヒーロー映画『ブラックパンサー』のキルモンガー役などで知られる俳優のマイケル・B・ジョーダンが出演。おなじみのAIアシスタントのアレクサが、スピーカーではなく「人」型だったら…? 人気俳優が「アレクサ」を演じる姿がユーモラスなショートフィルム風の映像です。
DEADLINEによると、30秒CM枠は550万ドル(約6億円)で売り切れているそう。ハリウッド俳優や著名な映画監督を起用した、話題性あるCMが今年も多数作られています。