「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」などと発言したことで批判が噴出している、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗氏。
女性に対する差別発言は、これまでも公の場で繰り返していた。物議を醸した森氏の過去の発言をまとめた。
「子どもいない女性、税金で面倒みるのおかしい」
毎日新聞などによると、森氏は2003年6月、鹿児島市内の公開討論会で少子化に言及した際、「子どもを一人もつくらない女性が、好き勝手とは言っちゃいかんけど、まさに自由を謳歌して楽しんで、年取って税金で面倒見なさいちゅうのは、本当はおかしい」と発言。出産の自己決定権を認めず、子どものいない女性を問題視するかのような暴言として批判が上がった。
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「やっぱり(視野が)狭い」
2007年には、女性は「視野が狭い」とする趣旨の発言をしていた。
朝日新聞(2007年7月12日朝刊)によると、森氏は富山市内で講演した際、新幹線の新駅建設を「もったいない」とした嘉田由紀子・滋賀県知事(当時)に対して「女の人だなあ。やっぱり(視野が)狭いなあ」などと発言した。
これに対し、嘉田知事は「言葉尻をとらえて女性蔑視とすることは控えたい」とした一方、「公共事業の決定に、男だから女だからは無縁」と述べていた。
沈没事故の一報も、ゴルフ止めず
批判を浴びた言動は、女性に対する差別だけではない。
首相在任中の2001年2月、ハワイ沖でアメリカ海軍の原子力潜水艦が愛媛県立宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」に衝突、沈没させる事故があったとき、ゴルフ場にいた森氏は一報を受けながもプレーを続けた。
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時事通信によると、乗船していた35人のうち実習生4人を含む9人が死亡した。当時も、遺族や国民感情への配慮が足りないなどと非難を浴びた。