東北楽天イーグルスに復帰することが決まった前ヤンキースの田中将大投手が1月30日、記者会見を開き、メジャーリーグの他球団からオファーがあったにも関わらず楽天を復帰を決めた理由について「震災から10年という数字はやはり何か自分にとって意味のあるタイミングじゃないかと思った」と明かした。
■気持ちはすでに日本一へ
田中将大投手は2013年、楽天を球団創設初となる日本一に導いたあと、7シーズンにわたってメジャーの名門、ニューヨーク・ヤンキースでプレーした。2021年シーズンから古巣の楽天に復帰することが決まり、30日に記者会見を開いた。
冒頭、2021年が東日本大震災から10年の節目となることに触れ「震災から10年という年で、そのなかで初めてフリーエージェント(FA)になって、チーム選べる立場にあったわけですが、この10年という数字はやはり何か自分にとって意味のあるタイミングじゃないかと思ったのでこのような決断に至りました」と挨拶した。
さらに復帰の決め手について問われると「今まで考えたことないくらい考えて悩んで悩んで悩み抜きましたが、自分がどういう環境の中で野球をしたいのかということが一番だった」と前置きした上で、「イーグルスでプレーしてまた日本の方々の前で投げる。そこを上回るものは最後までなかった」と話した。
田中投手は、メジャーリーグの他球団からも「7年プレーしたことを評価していただいた」とオファーがあったことを明かし、ワールドシリーズ制覇を成し遂げていないことから「やり残した部分」もあったとした。
しかし、「100%自分の中では日本一になること以外考えていない」と明言し、こだわりたいタイトルを聞かれると「日本一です」と即答。
楽天時代の監督だった野村克也氏と星野仙一氏(いずれも故人)にどのように報告したいかという質問には「また帰ってきましたと。やはりシーズン後には日本一になりましたという報告ができたら自分の中では一番いい」と語った。