【新型コロナ】英国最新レポート②累計死者が8万人を超えた

どんな優先順位でワクチンを接種していくのか?政府が分ける「9つのグループ」とは?
ワクチン接種の大型センター(イングランド・スティーブニッジ)
ワクチン接種の大型センター(イングランド・スティーブニッジ)
WPA Pool via Getty Images

英国の新型コロナによる感染者数、死者数、検査数は政府が連日、情報を更新中。

1月9日付の情報によると、1日当たりの新規感染者は5万9937人。死者は1035人。累計死者数は8万868人となった、「累計死者数」とは、パンデミックが始まって検査で陽性となってから28日以内に亡くなった方の数である。ちなみに、英国の人口は約6700万人で、日本の半分だ。

9日には、エリザベス女王(94歳)と夫のフィリップ殿下(99歳)がウィンザー城でワクチンを接種したという。

英国では12月上旬から米ファイザーとドイツ・ビオンテックが開発したワクチン、1月4日からは英アストラゼネカとオックスフォード大学のワクチンの接種が急ピッチで進められている。

誰がどの順番でワクチンを受けるかについて、政府は以下の9つのグループに分けている。

 (1)ケア施設にいる高齢者とそのケアをする職員
 (2)80歳以上及び医療分野・ソーシャルケア分野の前線で働く人

 (3)75歳以上

 (4)70歳以上及び医療上の理由からワクチンを接種した方が良い人

 (5)65歳以上

 (6)健康上の問題を抱える16-64歳の人

 (7)60歳以上

 (8)55歳以上

 (9)50歳以上

現在までに約150万人が少なくとも1回目の接種を済ませている。ファイザーのワクチンもアストラゼネカのワクチンも2回分を1セットとしているが、政府はなるべく多くの人に1回目の接種を行う方針だ。2月中旬までに(1)から(4)の人々、つまり医療関係者の他には70歳以上の人全員が接種を終了することを目標としている。

ワクチン接種は無料で、国営の国民医療サービス(NHS)が統括する。NHSから連絡を受けて、接種場所に出向く形を取る。

(2021年01月10日の小林恭子の英国メディア・ウオッチ掲載記事「【新型コロナ】英国 最新レポート ② 累計死者が8万人を超えた」より転載。)

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