アメリカのアマゾン・ドット・コムは1月12日、自社の通販プラットフォームから陰謀論「Qアノン」関連の商品を撤去する方針を明らかにした。トランプ大統領の支持者らによるアメリカ連邦議会議事堂の乱入事件を受けた対応だという。ロイター通信などが報じた。
アマゾンでは「Qアノン」を宣伝するシャツや帽子などの関連商品が出品されている。ロイター通信によると、「不快なアイテムやその他の不適切なコンテンツを禁止する」ポリシーを引用する形で撤去に乗り出すという。撤去には数日かかる可能性もあるという。
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アメリカ連邦議会では、1月6日、アメリカ大統領選の選挙結果を確定させる合同会議を妨害しようと、トランプ支持者らが議事堂に乱入。審議は一時、中断を余儀なくされた。この事件をめぐっては、「Qアノン」信奉者のジェイク・アンジェリ被告が逮捕・起訴されている。
アマゾンはこれまでにも、トランプ支持者らに人気のSNS「Parler(パーラー)」に対し、子会社アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の提供するクラウドサービスを停止していた。
「Qアノン」はネット掲示板発祥の陰謀論。「アメリカは、民主党議員やメディア、ハリウッド、財政界の大物らによる“闇の政府”に支配されていて、彼らは世界的な児童売春組織を運営している」というもので、トランプ氏はその「闇の組織と戦うヒーロー」と祭り上げられている。根拠は一切存在しない。