男女2人組ユニットのYOASOBIが「第71回NHK紅白歌合戦」に初出場することが発表された。代表曲「夜に駆ける」を歌唱する。
デビューから1年ほどで、紅白出場決定、また「夜に駆ける」は2020年の年間音楽チャートを制覇するなど、その勢いは止まらない。
YOASOBIとは何者なのか? メンバーのプロフィールや楽曲について紹介する。
小説を音楽に。ボーカルは2000年生まれ
YOASOBIは、コンポーザーのAyaseさんと、ボーカルのikuraさんの2人からなるユニット。
1994年生まれのAyaseさんは、音声合成ソフトVOCALOIDで楽曲をつくる「ボカロP」としても活躍。Hey! Say! JUMPなどのアーティストへの楽曲提供も手掛ける。
2000年生まれのikuraさんは、シンガーソングライター「幾田りら」名義でも活動している。
YOASOBIは、小説・イラスト投稿サイト「monogatary.com」のコンテストで、大賞に選ばれた小説「タナトスの誘惑」を楽曲化するプロジェクトをきっかけに結成。以降、小説をもとに音楽を制作している。
CD未発表。TikTokをきっかけに人気広がる
YOASOBIの第一弾楽曲である「夜に駆ける」は、2019年11月に公開。公式サイトによると、ビルボードやオリコンなどの音楽チャートで複数週にわたり1位を獲得した。
「夜に駆ける」のMVは、アニメーションや漫画クリエイターである藍にいなさんが担当。7月に発表した楽曲「たぶん」をもとにした実写映画も制作されている。音楽や歌詞の世界が、アニメーションや実写映像など、ジャンルの垣根を超えて表現されているのも特徴的だ。
注目すべきは、現時点で、YOASOBIはCDをリリースしたことがないこと。デジタル配信やSNSを中心に楽曲を発表してきた。2021年1月に初めて、CD作品『THE BOOK』を発表することが決定している。
YOASOBIは、TikTokをきっかけに、様々な動画で使われ若者を中心に人気が広がった。
YouTubeでは「歌ってみた」などのカバー動画が多く投稿されている。TwitterなどのSNSを積極的に活用して、その認知度を高めてきた。コンポーザーのAyaseさんのバラエティにとんだポップな楽曲と、ikuraさんの透明感ある歌声が人気だ。
「夜に駆ける」は年間チャート1位。2020年ブレイクしたアーティストに
ビルボード・ジャパンが発表する、総合ソング・チャート「2020年イヤーエンド・チャート」では、Official髭男dism、LiSA、KIng Gnuなどの人気アーティストを抑えて「夜に駆ける」が首位に輝き、2020年を代表するヒットソング になった。
同曲は、MVだけではなく、YouTubeでは、アーティストの自宅やプライベートスタジオから一発撮りで届ける「THE HOME TAKE」バージョンも公開されている。
YOASOBI、紅白初出場への思い
YOASOBIは12月23日に、NHK紅白歌合戦への出演をTwitterなどで発表。初出場への思いを明かした。
紅白歌合戦の公式サイトには、Ayaseさんとikuraさんのコメントが発表されている。
▼Ayaseさんコメント
昔から夢に掲げていた紅白歌合戦に出場できること、本当に嬉しいです。僕たちYOASOBIは、ライブもTVでのパフォーマンスも一度も行っていないので、完全に初のパフォーマンスです。今から緊張が込み上げていますが、期待していただけている以上のステージをお見せできるよう、YOASOBIらしく!楽しんで!全力で挑みます!よろしくお願いします!
▼ikuraさんコメント
幼い頃に歌手を志すようになってから夢であった紅白歌合戦の舞台で歌えることを、本当に嬉しく思います。そしてYOASOBI初パフォーマンスを披露させていただきます。緊張で今から背筋が伸びっぱなしなのですが、本番はYOASOBIらしく楽しんで演奏したいと思います。一生で一回の紅白初出場の舞台で、一秒一秒を噛み締めながら愛を込めて歌います。よろしくお願いします。