日本医師会など医療関係9団体が、「医療緊急事態宣言」を共同で発表した。宣言は12月21日付。
宣言では、新型コロナウイルスの感染拡大により、このままでは通常の医療も受けられなくなり、「全国で必要なすべての医療提供が立ち行かなくなります」と危惧している。
医療崩壊を防ぐために最も重要なことは新たな感染者を増やさないことだとし、「国民ひとりひとりの粘り強い行動が感染拡大から収束へと反転する突破口」になるとして、クリスマス・年末年始が「今後の日本を左右するといっても過言ではありません」と説明した。
市民に対しては、「引き続き徹底した感染防止対策をお願い」していくとした。
「医療緊急事態宣言」(全文)
医療緊急事態宣言
新型コロナウイルスの感染拡大はとどまることを知らず、このままでは、新型コロナウイルス感染症のみならず、国民が通常の医療を受けられなくなり、全国で必要なすべての医療提供が立ち行かなくなります。
医療崩壊を防ぐために最も重要なのは、新たな感染者を増やさないことです。国民ひとりひとりの粘り強い行動が感染拡大から収束へと反転する突破口になります。このクリスマスや年末年始が、今後の日本を左右するといっても過言ではありません。
医療従事者を含めたすべての日本国民が一致団結し、新型コロナウイルス感染症を打破する意を決するときは今しかありません。
皆様に安心して新年を迎えていただくために、以下を宣言します。
一.私たちは、国や地方自治体に国民への啓発並びに医療現場の支援のための適切な施策を要請します。
一.私たちは、国民の生命と健康を守るため、地域の医療及び介護提供体制を何としても守り抜きます。
一.私たちは、国民の皆様に対し、引き続き徹底した感染防止対策をお願いします。
2020年12月21日
公益社団法人 日本医師会
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一般社団法人 日本病院会
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