「美しい瞬間って、あまり美しくない」ーー。
出産に立ち会い感極まった夫が、出産したばかりの母子の写真をSNSにアップしようとしたのを「全力で止めた」。そんな実話に基づくある女性の漫画が、ネット上で話題になっている。
どんなエピソード?
作者は、2年前に長男を出産したまぼさん(@yoitan_diary)。
「出産直後の母子写真について」とのタイトルで、自身のエピソードを漫画にして12月9日、Twitterに投稿した。
まぼさんは、出産から間もない母子の写真をSNSで投稿している人たちを見かけて、「老婆心ながら...これはパートナー(妻)の許可とって載せてるんだよね...?」と疑問を抱く。
なぜそんな疑問を抱いたのか?
続くイラストで、その理由を明かす。
「というのも、私が息子を出産した時の写真が超絶ヤバくてですね...」
・長時間のお産で荒れた髪
・血色がゾンビ
・鼻だけベビーピンク
・(二重あごを指し)無慈悲の角度
など、夫が当時撮影した自身の「美しくない」姿を列挙した。
出産に立ち会い感極まった夫が、この写真をネットに投稿しようとしたエピソードを通じ、出産直後の写真をネットに載せる際に本人の「許可」を取る大切さを伝えている。
最後のイラストには、「理想の写真」と「現実の写真」の差を描き、「夫よ、どうかナチュラル風に見せかけた美しい母子の写真を取ってください」と締めくくっている。
当時、母子の写真をFacebookに載せようとした夫を「全力で止めました」と語るまぼさん。
ハフポスト日本版の取材に応じ、この実体験をイラストにした理由について「こんなに大変な思いをして産んだのに、写真さえ私を労ってくれないんだ...と思ったのです」と語る。
「わかりすぎる」
「私も出産直後の写真、ゾンビ化してた」
「誰にも見せられない」
「下からのアングルはやめてほしい」
まぼさんの投稿に、同じような体験をした女性たちから続々と共感する声が寄せられている。ツイートは10日午後4時時点で、約3万件の「いいね」がつき、反響が広がっている。
「引用リツイートで自分自身の思い出を語ってくださる人がとても多く、それだけ出産直後というのは思い入れが深い瞬間なんだと感じました。やはり私と同様に、ひどい仕上がりの写真を恨んでいる人が多かったです(笑)」
感動をシェアしたい気持ちが高まったとしても、ちょっと待って。SNSにアップする場合は、一度立ち止まって、パートナーの許可を取ってからにしよう。
(國崎万智@machiruda0702/ハフポスト日本版)