アメリカ・オレゴン州の看護師が映画『グリンチ』をテーマにしたTikTokの動画を投稿、その中で新型コロナウイルス感染症への対策をからかったとし、休職となっている。
BuzzFeedなどによると、この動画はセイラム・ヘルスという病院の腫瘍科に勤務する看護師、アシュリー・グライムスさんによるもの。医療用白衣を着て聴診器を首から下げた看護師が、2000年の映画『グリンチ』の「キャー!」などというセリフに合わせて驚いた顔をし、口を動かす様子が写る。
そのキャプションには「私がいまだに旅行を楽しんでいて、外出する時もマスクをせず、子どもたちを遊ばせているのを同僚が知った時」と記されている。
11月27日にTikTokに投稿され、その後削除。しかし動画は拡散されている。別の施設に勤務する看護師、アマンダ・ブッチャーさんはリアクション動画を作成。その中で「パンデミックのさなかに、腫瘍科の看護師でありながら感染予防をしていないことを自慢するなんて」とコメントしている。
元動画が拡散された後、セイラム・ヘルスは公式Facebookアカウントに動画について声明を掲載。「このパンデミックの深刻さを軽視し、仕事以外での物理的な距離やマスクに無関心であることを示している」と批判し、動画を投稿した看護師は調査のため休職中だと明かした。
また、「注意を喚起してくれた方々に感謝し、私達がこれを非常に深刻に受け止めていることを保証する」「この1人の不注意な言動が、セイラム・ヘルスや、ここで働く真面目で献身的なスタッフの考え方を反映しているわけではない」などと説明している。
このFacebookの投稿には11月30日の時点で1000以上のコメントが付いており、多くは批判的な意見だ。
「解雇し、ライセンスを剥奪すべき」「看護師にふさわしくない。彼女がしようとしていることは免疫不全の人を危険にさらす」などと、解雇を求める声も上がっている。
また、この騒動がオレゴン州での新型コロナ感染者が増加している中で起こったことも批判を呼んでいる。ワシントン・ポストの11月30日の記事によると、前週にオレゴン州で報告された新型コロナウイルスの死亡者数は33.3%、入院患者数は24.2%増加。オレゴン州では2月下旬からこれまで少なくとも7万4千人以上が感染し、うち905人が死亡しているという。
この記事は、ハフポストUS版を翻訳・編集しました。