東京都は11月19日に新型コロナウイルス感染症モニタリング会議を開き、都内での新型コロナウイルスの感染状況について、警戒レベルを4段階で最も深刻な「4」(感染が拡大している)に引き上げた。
一方、小池百合子知事は忘年会や新年会シーズンでの会食について、「注意して開催を」と述べるにとどまり、自粛は求めなかった。
この日の東京都の新規感染者数は534人と過去最多となった。
このペースだと4週間後には新規感染者1日1000人超
モニタリング会議では、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長が、新規陽性者数やそのうち接触歴等不明者数が大幅に増加していることを報告。同居する人からの感染がもっとも多いこと、高齢者の新規感染者数が増えていることなども指摘し、「急速な感染拡大の局面」と述べた。現在のペースで4週間新規陽性者数が増加すると、1日に1020人程度になると予想している。
今後忘年会や新年会、初詣など、人が集まって飲食するイベントが増えるとし、「感染対策をきちんと徹底していないと感染リスクが上がり、新規の陽性者がさらに増えることを懸念している」と述べた。
飲み会は何を注意すればいい?自粛は求めず
こうした報告を受けて小池知事は都民に対し、感染対策のため手洗い・マスク・三密を避けること、こまめに消毒、換気を徹底することを求めた。
また、今後忘年会や新年会など飲食の機会が増える時期であるとし、「会食を計画する際には次のことに注意を」と呼びかけた。自粛は求めていない。
・少人数での開催
・あらかじめ終了時間を決めておく、長時間にならないようにする
・こまめに換気できるような場所を設定する
・人と人との距離を離す。正面に座らないなど飛沫を避けるようにする
・虹のステッカーのある店を選んで店の対策に協力を
一方、高齢者の患者数が増加しているため、高齢者や基礎疾患があるなどリスクの高い人に対しては「会食への参加は避けていただきたい」と求めた。家庭内での感染も多いため、同居の家族についても「できるだけ会食への参加は避けて」と呼びかけ、帰宅時には手洗い消毒を徹底してウイルスを持ち込まないことを徹底してほしいとしている。
11月21日からの三連休の過ごし方や旅行などについては、モニタリング会議では言及しなかった。このあと都の対策本部会議や小池知事の記者会見が予定されている。