新型コロナウイルスの影響が航空業界を直撃している。韓国では、休職中だった航空会社の女性乗務員が、自宅で亡くなっているのが発見された。
聯合ニュースによると、ソウル江西区警察署は11月7日、ワンルームの部屋で死亡している韓国の航空会社乗務員の女性(27)を発見した。
女性の母親が「娘が電話に出ない」と申告し、警察が死亡しているA氏を発見。警察は、女性が自死をしたとみている。
部屋には、女性が書いたとみられる遺書も残されていた。大きなストレスを受けていたことなどがつづられていたと、遺族は説明したという。
遺族によると、女性は航空会社に就職した後、1億5000ウォン(約1410万円)の保証金を事前に支払うため、融資を受けてワンルームを借りた。しかし、2020年初旬から休職となり、収入が減ったことから、融資の返済に困難をきたしていたという。
(日本版編集部注:韓国での家の賃貸には、保証金として入居前に高額の費用を支払い、退去時に返済するという方法がある。銀行などから融資を受けて保証金を支払うことも一般的。)
韓国では、新型コロナの影響で航空会社の社員が休職を強いられ、経済的な問題から自死する例が続いた。
ハンギョレによると、2020年4月にも、無給休職中だった航空会社のパイロットが、自宅の浴室で死亡した状態で発見された。捜査の結果、株式投資の損失や昇進問題などで難しい問題に直面していたと判明している。
東亜日報によると、新型コロナで航空業界の不況が続き、航空会社の職員たちは困難な状況に追い込まれている。
大韓航空は2020年4月から実施している国内職員循環(有給)休職をさらに2カ月延長することにした。 無給と有給休職を並行して実施しているアシアナ航空は、多くの職員が無給休職に入った。 業界では新型コロナ危機がこのまま続く場合、大規模なリストラにつながりかねないという懸念も出ている。
この記事は、ハフポスト韓国版を翻訳・編集しました。